100万円の新型「丸目2灯モデル」発表! 全長2.5mで「1人乗りの小さな国産車」予約はじまる!? 「令和のスーパーカブ」ことミボットとは

最高速度60kmで航続距離100kmのミボット値段は? いつから買える?

 車両についても見ていきましょう。

 ボディサイズは、全長2490mm×全幅1130mm×全高1465mmと小さなもの。

 一般的な駐車場枠の幅が約2.5mと聞けば、その小ささも想像しやすいはず。

 現時点では、詳細なスペックが明かされていませんが、最高速度60kmと満充電時の航続距離が100kmとされています。

 また充電時間は、家庭用電源のAC100Vで満充電まで5時間とされていますから、夜間にコンセントに差し込んでおけば、朝には充電が完了するので、使い勝手も良さそうです。

 キャッチーで愛らしいデザインは、コストダウンを狙い、出来る限り製作する部品点数を減らすための前後共通デザインから生まれたものだそう。

 そのシンプルな造形を活かしつつ、クルマをデフォルメしたようなミニカーらしいデザインとポップなカラーなどが、可愛さにも繋がっています。もちろん、若い世代の目も意識しています。

 車体の構造は、一般的な乗用車と同じ軽量高剛性を持ち味とするモノコックボディを採用し、乗降性に優れる大きめのドアを左右に装備。

 さらに後方にはガラスハッチからは、ラゲッジスペースにアクセス可能。45kgまで積載重量があるため、日常の買い出しの荷物ならば、楽々と飲み込んでくれます。

 開発時には、灯油用ポリタンク2缶を積めるように配慮したとのことです。

 1人用のコクピットエリアには、ヘッドレスト一体型シート、ステアリングホイール、ダイヤル式シフトスイッチ、アクセル&ブレーキペダル、デジタルメーターディスプレイなどの乗用車ライクな作りとなっています。

 快適装備として、エアコンとシートヒーターも備わっています。

 さらに車載通信機を搭載したコネクテッドカーでもあるため、通信機能によるバージョンアップが可能なOTAに対応。

 また有償機能として、車内WI-FI専に加え、専用用スマートフォンアプリによるドアロックや乗車前のエアコン始動などの機能にも対応するといいます。

 着座してみると、小さいながらもドライバーをセンターに置いたことで、左右ドアとの距離もしっかりと確保しています。

 ですから、成人男性でも全く狭さを感じません。ガラスエリアが広いので、周囲の視界も良好で、ルーフ部がポリカーボネート製のグラスルーフとなるので、開放感も抜群です。

丸目がかわいいmibot
丸目がかわいいmibot

 製造は、広島県内に設ける自社工場によるメイドインジャパンに拘っています。

 EVの要となる駆動用リチウムイオン電池についても自動車メーカーも採用する中国の電池メーカーより、セルを調達し、自社での組み立てを行うとしています。

 その狙いは、自社生産による信頼性の確保はもちろんですが、地域に新たな雇用を創出したいという楠代表の想いもあるそうです。

 将来的に、mibotは自動運転も見据えいます。自動運転を実現すれば、運転手が不要な公共インフラとして超小型モビリティの活用が可能となるためです。

 もちろん、運転者が不要な自動運転の実現は、簡単なことではありません。KGモーターズでも、まずは2027年からの実証実験の開始を目標に開発を行っているとしています。

 ただYOUTUBEを活用し、自身が理想とするモビリティの実現をさせた楠代表が率いるKGモーターズだけに、どのようなアプローチで自動運転へに取り組んでいくのかも大いに興味を惹かれます。

 市販版のmibotの予約は、2024年8月23日21時からオンラインで行われ、2025年度生産分の300台は、納車とサポート体制の関係から、広島県と東京都に優先エリアに設定。

 2026年度には3000台まで生産規模を拡大し、準備が整い次第、全国対応としていく方針です。

 注目の価格は、有言実行の100万円(税込)となっています。

 EVとしては安価といえますが、使用環境が限定される乗りものだけに、どんな人がオーナーとなるかも気になるところ。

 ただ誰もが「まずは乗ってみたい!」とワクワクさせる新たなモボビリティであることは間違いないでしょう。

 試乗の機会も生まれることになる2025年の市販開始が、待ち遠しばかりです。

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Writer: 大音安弘(自動車ライター)

1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者へ。その後、フリーランスになり、現在は自動車雑誌やウェブを中心に活動中。主な活動媒体に『ナビカーズ』『オートカーデジタル』『オープナーズ』『日経トレンディネット』など。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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3件のコメント

  1. 街の急速充電スポット使えるようにして欲しいね
    自宅コンセントのみっていうのがちょっと…

  2. 要の一つの駆動用リチウム電池のセルが中国の電池メーカー製というのが安全性や供給の安定性で気になるところです。

  3. 30万円〜50万円なら検討するけど100万円は高過ぎる。
    どう見ても数段クオリティーの高いトヨタ コムスでも70万円台から売ってるのですから、割高感は否めません。

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