ダイハツが「速い軽ハッチバック」公開! コペンの「ターボ×5速MT」搭載!? “最強の軽”なぜ登場? 「凄いミライース」市販化はどうなる?

ダイハツは、「K4-GP 2024年 FUJI 10時間耐久」に参戦する「ミライース ターボ」を公開しました。通常のミライースとは大きく異なるモデルですが、どのような特徴があるのでしょうか。

まさかのターボ化!? 5速MTも搭載した「スゴいミライース」とは?

 ダイハツの軽自動車「ミライース」といえば、日常ユースにピッタリなクルマですが、新たにターボ×5速MTを搭載したモデルを初公開しました。
 
 なぜダイハツ自らミライースを改造したのでしょうか。

ターボ&5速MTを搭載した「ミライース ターボ」
ターボ&5速MTを搭載した「ミライース ターボ」

 ダイハツは、2024年8月11日に富士スピードウェイ(静岡県小山町)で開催される「K4-GP 2024年 FUJI 10時間耐久」に同社の軽自動車「ミライース」で参戦します。
 
 その前日に、参戦車両を報道陣に公開しました。従来とは違うミライースとは、どのようなモデルなのでしょうか。

 ミライースは、初代モデルが2011年に登場した「軽セダン」です。

現行モデルは2017年にフルモデルチェンジした2代目で、日常使いに適したコンパクトなサイズと優れた燃費性能を備えた「エコカー」としてラインナップされます。

 レース仕様のミライースの外観は、真っ赤なカラーを身にまとった派手な装飾が目を引くなか、ボンネットには“穴(ダクト)”が設けられていることがわかります。

 通常仕様のミライースのパワートレインは、NA(自然吸気)エンジンとCVTを搭載していますが、レース仕様のミライースはターボエンジン+5速MTに換装。

 ダイハツの軽オープンカー「コペン」のエンジンとトランスミッションを載せた、“最強仕様”となっています。

 ダイハツは、「D-SPORT」ブランドなどのアクセサリーを展開する「SPK」とともに「D-SPORT Racing Team」としてK4-GPに参戦。

 2023年にもターボ化されたミライース(以下、ミライース ターボ)で出場しているのですが、今回公開された最新モデルでは、前回の参戦で課題となった「冷却」と「ボディ剛性」を改善しています。

 冷却性能向上のため、ボンネットのダクトだけでなく、フロントグリルにも開口部を設けてラジエーターに風を送り込んでいるほか、フェンダー部分にもダクトを設置することで、エンジンルームの熱対策を施しました。

 また、エンジンルーム内にはタワーバーやブレースが装着され、床下にもフロントとセンターにブレースで補強することで剛性アップを図っています。

 内装は、前述のように5速MTが搭載されている点が一番のポイント。

さらに、シートはバケットシートに交換されているほか、後席は取り外され、ロールケージが組まれました。

 今回、ゲストドライバーとしてモータージャーナリストの国沢光宏氏もミライース ターボのハンドルを握ります。

 テスト走行で運転した感想は「乗る前はあまり期待していなかったけど、実際運転したらすごく楽しいクルマに仕上がっていた」とのこと。

 サスペンションやブレーキも強化されたほか、タイヤ・ホイールも変更されているものの、車両重量は通常仕様のミライースから20kgほどしか増加しておらず、軽さを生かして走りが楽しいモデルに仕上がっているようです。

 D-SPORT Racing Teamのドライバーの相原泰祐氏は「エコカーとして作られたミライースはそもそもボディが軽く、ポイントを絞って強化すると、軽さを生かしながら剛性を上げることができた」とコメント。

 そもそも、ミライース ターボを作ったきっかけは、ユーザーからの要望が理由だったといいます。

 ダイハツの軽自動車でレースに参戦するのならコペンが適していると思われますが、もちろんコペンでもレースに参加しつつ、一方でユーザーからは「4人乗り」への要望があるとのこと。

 また、軽自動車は日本の新車市場の4割を占める身近な存在となっており、そんな軽でレースに参戦することで、モータースポーツのすそ野を広げる狙いもあるようです。

※ ※ ※

 ミライース ターボは現時点ではレース仕様として開発されたものですが、気になるのは、通常仕様のミライースにも同様のパワートレインが搭載されるのかという点でしょう。

 ダイハツの関係者は「将来の商品計画については回答できない」と前置きしたうえで、「お客さまの反響や、そのクルマを出す価値が見いだせれば、そういった可能性は確実に出てくる」ともコメント。

 ユーザーの反響や要望次第では、ターボとMTを搭載したミライースの市販化が実現することになるかもしれません。

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1件のコメント

  1. ミライースXX的な名前になるのかな?
    ダイハツが失敗したのは、L275のカスタムに、マニュアル車の設定を外した事。
    この時期はまだ、オートマよりマニュアルの製造コストが安いのだから生産ラインを残しておけば、すんなりと発売まで一気に進めたんだろうな。
    L250SアヴィでJBエンジンの4WDターボが出た時は、ダイハツの本気を感じたけど…
    レースで出したくらいじゃ、今の時代に市販化はしないだろうね。

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