新神戸トンネル「ポートアイランド直結延伸」計画進行中!? 三宮の“大渋滞”スルーして「神戸空港アクセス」超改善へ どこまで進んだのか
兵庫県神戸市の「新神戸トンネル」をさらに海側へ延伸し、ポートアイランド直結の「港島トンネル」までつなげる計画が進行中です。完成すればどう便利になるのでしょうか。また、計画はどこまで進んでいるのでしょうか。
国道2号をスルーして神戸空港へ
兵庫県神戸市の「新神戸トンネル」をさらに海側へ延伸し、ポートアイランド直結の「港島トンネル」までつなげる計画が、進行中です。
完成すればどう便利になるのでしょうか。また、計画はどこまで進んでいるのでしょうか。
神戸市の中心街のすぐ裏には、急峻な六甲山地が立ちはだかっています。その六甲山地を一気に貫いて、北区の谷上エリアへつなぐのが「新神戸トンネル」です。
延長は約7km。1976年に開通し、1988年には2本目のトンネルが完成して4車線化されています。これまで狭く混雑する国道428号くらいしか無かった「裏六甲」の都心アクセスが飛躍的に向上しました。
新神戸トンネルは阪神高速の道路ネットワークの一部になっていて、そのまま7号北神戸線で有馬温泉を経由し、山陽道と中国道へ直結。山陰・北陸方面への北行き短絡ルートを形成しています。
さて、その新神戸トンネルは現在、山麓のJR新神戸駅を越えて、さらに国道2号の生田川までつながっています。
そこから南は地上の一般道ですが、臨海部から人工島「ポートアイランド」へつなぐ「神戸港港島トンネル」が1999年に開通しています。ここからさらに南下して、神戸空港まで右左折無しに到達することができます。
計画が進められているのは、新神戸トンネルを延伸して港島トンネルにつなげる、約1kmの整備事業です。
完成すれば、山陰方面からポートアイランドまでが信号ゼロの「高速直結」が実現。交通集中が著しい神戸市中心部の一般道路を丸ごとスルーできるようになります。
もともと1990年代から構想として進められており、神戸空港の開港とセットで、アクセス道路としての役割が期待されていました。
水面下での調査段階どまりだった延伸事業は、2021年に検討が加速していきます。そのきっかけは、阪神高速5号湾岸線を六甲アイランドから延伸し、ポートアイランドを経て湊川までつなげる「大阪湾岸道路西伸部」が2016年に事業化を果たしたことです。
大阪~神戸の高速ルートは3号神戸線しかなく、摩耶や生田川をはじめ大渋滞ポイントが各所にあります。しかしブツ切れで終わっている5号湾岸線が三宮をバイパスして湊川までつながれば、東西移動は飛躍的にスムーズになると期待されています。
その5号湾岸線へ、新神戸トンネルから直結できれば、いよいよ神戸市の高速ネットワークが縦横無尽につながることとなります。
気になる進捗ですが、2022年に神戸市が予備設計を開始。現在は概略設計の段階となっています。それらをふまえて、最終的には都市計画決定や環境アセスメントなどの手続きへ移っていくこととなります。
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