2024年７月12日、スバルのコンパクトスポーツカー「BRZ」の新たな改良モデルを公開しました。

　このBRZには、レース参戦専用車両の「Cup Car Basic（カップカーベーシック）」も存在しますが、同グレードも同時にアップデートが施されたようです。

　スバルBRZは、トヨタとの共同開発で誕生したスポーツカーです。水平対向エンジンによる「超低重心FRパッケージング」を採用し、意のままに操る楽しさを実現しました。初代は2012年にデビュー、現行型は2021年に登場した2代目です。

　現行型については、2023年9月にも改良モデルが登場しており、運転支援システム「アイサイト」を全グレードに標準装備しています。

　今回そんな2代目BRZがさらなる改良を受けました。今回の改良では、スーパー耐久シリーズに参戦しているTeam SDA Engineeringの取り組みで得た知見から生まれた、MT車専用「SPORTモード」を新たに採用。

　SPORTモードは、全回転域でアクセル操作に対してエンジンが忠実に反応するスロットルセッティングとすることで、アクセルコントロール性を向上しました。

　また、アクティブサウンドコントロールの音量が切り替わり、ドライバーの高揚感を盛り上げます。

　AT車のマニュアルダウンシフト制御においては、ドライバーの操作や路面状況などから総合的に回転数制限範囲を判定する設定とし、オーバーレブの危険性がない状況ではドライバーの意思でダウンシフトができるように回転数の領域を拡大しています。

　そんな改良型BRZにも引き続き設定されているのが、レース参戦専用車両の「Cup Car Basic（カップカーベーシック）」です。

　同グレードは、2022年から開催されているワンメイクレース「TOYOTA GAZOO Racing GR86／BRZ Cup」の参戦用車両として開発されています。

　スバルが企画・販売し、同社のモータースポーツ統括会社であるSTI（スバルテクニカインターナショナル）が専用装備を架装したモデルで、6点式シートベルト用アイボルトや、空冷式のエンジンオイルクーラーなどの専用装備を採用するほか、SRSサイドエアバッグ＆SRSカーテンエアバッグを取り外し、キャンセラーを装着、ロールケージ専用フロアマットや、リヤデフ冷却フィン（フィン付デフキャリア）も搭載するなどレース参戦向けベース車両として各種装備の仕様を最適設定しています。

　今回の改良に伴い、Cup Car Basicにも改良が施されました。それはダンパー減衰力特性と、全グレードの電動パワーステアリングのアシスト特性を最適化です。

　これにより、スポーツカーらしい操縦安定性および乗り心地を実現しています。

　搭載されるパワートレインは引き続き2.4リッター水平対向4気筒エンジンで、組み合わされるトランスミッションは6速MTのみ。

　価格（消費税込み）は、372万2400円です。