国内最大級!? 阪神高速「湊川延伸」の「超巨大な海上大橋」が設計開始へ 六甲アイランド~ポートアイランドを「巨大主塔4本」でつなぐ
大阪と神戸をむすぶ「阪神高速5号湾岸線」の延伸工事のハイライトである、六甲アイランドとポートアイランドをつなぐ巨大な斜張橋が、いよいよ設計開始となりそうです。いったいどのような橋で、開通すればどう便利になるのでしょうか。
悲願の「5号湾岸線」延伸事業
大阪市内から神戸市内へ、臨海部を高架で走る「阪神高速5号湾岸線」。
現在は、神戸市中心部の手前の六甲アイランドで途切れたままです。ここから先、神戸市中心街を越えた西側の湊川方面へ、延伸事業が進行中です。
そのなかでハイライトとなる大工事「新港・灘浜航路工区」の巨大橋梁が、いよいよ詳細設計開始となります。
阪神高速5号湾岸線の延伸は、海上を西進して神戸市中心部をスルーし、西側の湊川JCTへ直結します。完成すれば、渋滞激しい3号神戸線のバイパスとして、神戸山手線・明石海峡大橋・第二神明道路へスムーズにアクセス可能になります。
さて、その延伸部の最初の区間は、神戸市内の主要な人工島である「六甲アイランド」から「ポートアイランド」まで、約2.5km離れた海上を巨大な「斜張橋」で一気にまたいでいく計画となっています。
ここが完成すれば、ポートアイランド南側の神戸空港へのアクセスが、飛躍的に向上します。
計画されている「斜張橋」は、一般的な吊り橋とは異なり、主塔から直接ケーブルで橋桁を吊る構造で、主塔のてっぺんからケーブルが放射状に伸びています。
吊り橋も斜張橋も、その目的は「橋脚の数をできる限り少なくしたい」というものです。特に海上ではなるべく橋脚が少ないほうがいいですし、船の往来にも影響が出ず、環境への影響も小さくなります。
さて、湾岸線延伸部の斜張橋は、「主塔が4本連続する」という、異例の巨大な斜張橋になります。全長は約2700mで、主塔間の距離は650m、基礎からの主塔高さは213mにものぼります。
横浜ベイブリッジと比較しても、全長860m、主塔間距離460m、海面からの主塔高さ172mですから、まさに桁違いの大きさと言えます。
構造が決まったのは昨年8月で、11月から実際の工事計画や図面を作成する「詳細設計」の発注準備が進められてきました。予定では2024年7月初頭に、西半分と東半分の担当コンサルタントが決定されることになっています。詳細設計には約2年がかけられます。
なお陸上工区ではすでに工事が始まっていて、六甲アイランド内では橋脚がニョキニョキと出現しています。反対側の駒栄ランプ(湊川JCT南側)でも、地下から地上に出る手前のトンネル本体が完成に近づいてきています。
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