えっ!「車検」通らなくなる!? “2026年夏”から始まる「ロービーム検査」って何? “延命処置中“に考えたい対策とは
古いクルマに対する救済策はあくまでも「期間限定」
ロービーム検査に対し、現場からさまざまな意見が寄せられたことで、国土交通省では以下の対策を決めました。
まず、ロービーム検査への移行期限を2024年8月から2026年8月へ延期することになりました。
ただし、すでに北海道、東北(青森、岩手、宮城、福島、山形、秋田)、北陸・信越(新潟、長野、富山、石川、新潟、長野)、中国(岡山、広島、山口県の中・東部、島根、鳥取)の検査場ではロービーム検査体制が出来ているために、延期しません。
これ以外の地域の関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨)、中部(静岡、愛知、岐阜、福井)、近畿(滋賀、京都、大阪、奈良、和歌山、兵庫)、四国、九州では、移行期限が延期されるとともに、検査方法もこれまで通りロービームでもハイビームでも可能という措置が継続します。
しかし、検査を受ける手順は少し変わるようで、中でも近畿地方では以下の手順に変更すると案内されています。
まず、1回目の検査は必ずロービームで行います。ここで基準に適合していれば合格、基準に適合していない場合には不合格となります。
不合格の場合は再検査が可能ですが、その場での再検査はせず、検査を受けるクルマの列からいったん外れ、再び検査の順番を待つ列に並び直します。
そして並び直した2回目の検査では、ロービームの向きが前のクルマや対向車に迷惑をかけないことが確認後、ハイビームで検査を受けられます。
すなわちロービームでライトの向きを検査し、明るさはハイビームで検査する形だといえます。
なお、検査を受けられる回数は1回の受験申請で合計3回までと定められていますので、再検査に2回落ちたら改めて受験申請をしなければなりません。
検査不合格後に何もせずに再検査を受けても、合格しないのは明らかです。
検査を受ける整備工場の側でも、運に任せて再検査を受けるようなことはせず、検査に合格するような整備をしてから検査に臨むと考えられます。
そのため、検査に受かりそうもない状態のクルマでは車検継続は難しいことや、整備費用がかなり掛かりそうなことをお客様に説明すると予想されます。
この検査方法も2026年7月末までの経過措置であり、2026年8月以降はロービーム検査が始まります。
ヘッドライトの状態が良くないクルマも、あくまでも2年間延命できたにすぎません。
なお、近畿地方以外の地域での受験方法は、現在のところ不明です。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。