東京モーターショー マツダブース コンセプトカーなどに見えた数年後のリアルとは?

市販化も視野か? 「VISION COUPE」

 もうひとつのデザインコンセプトは、「VISION COUPE(ビジョン・クーペ)」と名付けられた4ドアクーペでした。このコンセプトカーで注目すべきは、そのエレガントなスタイル以上に、4ドアクーペとなっていることです。これは現在のマツダ車にはないEセグメント以上の車格と思われ、かつてのフラグシップサルーンであった「センティア」が想起されます。

無駄のないデザインを目指したという「VISION COUPE」(2017年10月25日、石津祐介撮影)。

 マツダはかねてから後輪駆動車で「アテンザ」以上のクラスを構築するのではないか、とウワサされており、その期待をパズルの1ピースとして埋め込む上で、「VISION COUPE」のスタイリングにはとても説得力があります。「RX-7」での経験や「ロードスター」の継続実績を考えても、マツダがFR(フロントエンジン・リアドライブ)車を新たに誕生させることは、非現実的な話ではないと思います。

世界初公開、「VISION COUPE」(2017年10月25日、石津祐介撮影)。

 またデザインを統括する前田育男氏(常務執行役員)がこの「VISION COUPE」に「塊から削りだしたような、無駄のないデザイン」を目指し「余計な装飾を用いないことで、飽きのこないものとした」とコメントしていることからも、これが単なるスタディではなく、市販化を強く視野に入れたものではないかと予想でき、大きな期待が膨らみました

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