三菱「ギャラン」(6代目) 国産マッチョ&ハイパワー4WDの原点が残した爪あととは?
周囲で見られたムーブメントは…?
6代目「ギャラン」が発売されたこの時代は、現在よりも「どのメーカーのクルマに乗っているかで自分を主張する」向きが強かったように思います。車好き同士で「技術の日産」、「走りのホンダ」と口角泡を飛ばしているなかで、さらりと三菱をチョイスする、という流れが、このモデルをきっかけに起きた気が、個人(下高井戸ユキ:ライター)的にはしています。さらに言うとそのひと癖ある選択から、間違ってもUFOキャッチャーで取ったぬいぐるみをリヤに並べたりしないオーナー像で、「何、乗ってるの?」の質問に、「VR-4」と返ってくると、憧憬を混ぜた鼻息で、「ふーん」と返事をしていた覚えがあります。
ちなみに、近所で偶然見かけた、現在も「VR-4」に乗られているオーナーさん(推定40代)も、ちょいと渋めの知的な男性でした。マイナーチェンジ前の、しかもどこも手を入れていない「どノーマル」な個体は、フロントの塗装が若干しんどい位で、今も上々な走りを楽しませてくれているそう。エアコンのガス漏れがあったり、後ろのワイパーをいたずらされたりと、30年近い所有期間にはいろいろあったそうですが、いいメカニックさんとの出会いもあり、末永く乗り続けるつもりだとか。羨ましいかぎりです。
「エポックメーカーなら『ディアマンテ』でしょ」とか、「『VR-4』は『ランエボ』の助走に過ぎない」などという声も聞こえますが、それでもやっぱり6代目「ギャラン」、「三菱を変えた一台」として、歴史に残る名車の一台と言えるのです。
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提供:乗りものニュース