三菱「ギャラン」(6代目) 国産マッチョ&ハイパワー4WDの原点が残した爪あととは?
三菱自動車の「ギャラン」は2017年現在、海外専売モデルですが、国内でも46年の歴史を刻んだ息の長い1台でした。なかでもシリーズの、のちの評価を決定づけたともいえる6代目は、どのようなクルマだったのでしょうか。
三菱自初の日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞モデル
1980年代後半は、日産「スカイラインGT-R(R32型)」「ユーノス・ロードスター」などが次々に発売された、まさに「日本車黄金時代」でした。そんななかで、「ギラリと」輝く存在感を見せる一台があります。1987(昭和62)年にデビューした、6代目「ギャラン」です。
それまでの「ギャラン」は、どちらかというと大人寄りのモデルでした。タクシーの印象が強い方も多いかもしれません。車名には「Σ(シグマ)」や「Λ(ラムダ)」といったサブネームが付いていました。ちなみに、前者が4ドアセダン、後者が2ドアクーペです。6代目では、そのサブネームがなくなり、シンプルに「ギャラン」の車名が復活します。
この6代目「ギャラン」、見た目のインパクトが、半端ではありませんでした。それまでの三菱車は、スタイリングがちょっと華奢というか、まとまりがよすぎた印象がありました。それが、うねりのあるS字型モチーフをボディ主断面、テールランプ、バンパーに採用した「触感フォルム」のボディに生まれ変わり、いきなり筋肉質っぽいデザインになったのです。それも、リヤのホイールアーチからタイヤが張り出すような、わかりやすい「ムキムキ感」でした。