近畿~中部の大動脈「名阪国道」さらに進化! 防災工事で「雨に強い道路」に強化 三重県内で「通行止め雨量条件」引き上げ達成
国土交通省 北勢国道事務所は2024年6月12日、国道25号「名阪国道」で、一部区間にある雨量通行止め規制の条件を緩和すると発表しました。
雨に強い「大動脈」へ
国土交通省 北勢国道事務所は2024年6月13日、奈良県~三重県を東西につなぐ国道25号の高規格部「名阪国道」について、一部区間の「降水時通行規制」の条件を緩和しました。
具体的には、三重県内の伊賀IC~関ICで「連続雨量200mm」から「連続雨量230mmへ」と引き上げられました。
名阪国道は、国道25号のバイパスとして整備された無料の高規格道路です。
大阪側では西名阪道、名古屋側では東名阪道と直通し、貴重な「大阪~名古屋」の高速ネットワークを担っています。
他に関ヶ原経由の「名神高速」、信楽経由の「新名神」があるなか、唯一の奈良県内を経由し、近畿と中部地方をつなぐ大動脈として重要な位置にあります。
そんな名阪国道のネックが「雨に弱いこと」です。山岳部を抜けていく名阪国道には2区間の雨量規制区間が設定されています。
その雨量規制区間が緩和され、「通行止めになりにくく」なりました。具体的には以下のとおり。
●天理東IC~五月橋IC 延長29.6km【連続雨量160mmで通行止め】
●関IC~伊賀IC 延長14.1km【連続雨量200mmで通行止め】←6月13日から【230mm】に緩和
大雨が降れば頻繁に通行止めの可能性が発生することから、2021年に国交省は「防災・減災、国土強靱化に向けた道路の5か年対策プログラム」を策定。そこに「名阪国道の防災対策」も含まれ、対策工事が進められてきました。
そこで、三重県側で、沿線の斜面を強化するなどした結果、雨量規制条件を200mmから230mmへ、ハードルを上げることが可能になったのです。実際に200mm以上の雨が降ったことがありましたが、特に問題が発生しなかったことも、今回の判断のひとつになりました。
同事務所によれば、通行止めが起きれば「1時間あたり最大で約3500台の交通影響」が発生していると推測されるそうで、物流等への影響も軽減されるとしています。
もう10年近く前になるが、まさにこの区間が豪雨で通行止めになり、横浜から奈良の実家へ帰省中だったが他の国道も名神も通行止め。県境を越えられず、やむなく名古屋まで引き返しビジネスホテルで1泊したことがあった。懐かしい思い出です。