【試乗】「アイサイト」最新版は首都高をどう走る? スバル「レヴォーグ」で見るその実力(画像31枚)

「リアルワールド」ではどのように機能する?

 また、「アイサイト」のような運転支援技術は他社になると、もうひとつ「コスト」という要件が加わります。安全をうたいながらもまだ豪華装備的な側面もあるACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール機能)は、カスタマーの予算次第で選ばれないこともあります。

 そうした際に、最もベーシックなモデルを選ぶことで快適装備を省きながらも、こうした安全装備を充実させる方がよいのか、という迷いは、消費者ならばこれから増えていく選択だと思われます。しかしスバルは、この「アイサイト」を、今回試乗車として選んだ「レヴォーグ」と「WRX S4」で全車標準とし、他車種でもこれを拡大しています。

「アイサイト・ツーリングアシスト」の、公道での様子。

 さて本題に戻すと、このスバル「レヴォーグ1.6GT」と「アイサイト・ツーリングアシスト」の組み合わせは非常に興味深いものでした。芝公園から湾岸線へ流れるC1環状は思いのほか交通が流れており、ここを法定速度(50km/h)で自律運転的に走らせるのは非常に難しいのです。

 筆者は以前テストコースで「アイサイト」の前車追従機能と操舵制御を試した経験があり、かなり深いR(回転半径)のコーナーまで操舵が追従することを確認していますが、いざスバルのいう「リアルワールド」に乗り込むと、そのアシスト機能が途中で切れることもしばしばでした(このときアラームが鳴り制御がオフとなります)。

 また湾岸線へ合流する中速カーブや、台場からの長く緩やかな下りカーブでのライントレース性もまだ甘め。もう少し早い段階からゆっくりとハンドルを切り始めた方が、カーブで軌跡が膨らまないのにな…と感じました。

 ただしこれは、スバルの意図的な制御だと考えます。

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