タクシー運賃「乗る前に確定」の社会実験開始 その先にある未来とは?
国土交通省が東京のタクシー約4600台で、スマートフォンの配車アプリを使った「タクシーの事前確定運賃に関する社会実験」を始めます。この実験を踏まえ、タクシーのあり方はどう変わるのでしょうか。
「渋滞で運賃高くなるのでは」という不安をなくす
国土交通省が東京23区と武蔵野市、三鷹市のタクシー4648台で2017年8月7日(月)から、スマートフォンの配車アプリを使った「タクシーの事前確定運賃に関する社会実験」を始めます。
日本交通グループの「全国タクシー」をはじめ4つの配車アプリにおいて、入力された乗車地・降車地間の情報から地図機能で算出された運賃額を「事前確定運賃」とするもの。確定後は、渋滞が生じても運賃は変わらないといいます。
実験の背景には何があるのでしょうか。国土交通省自動車局に聞きました。
――今回の社会実験の目的はどのようなことでしょうか?
「渋滞などで運賃が高くなるかもしれない」「到着するまでメーターを気にしなくてはいけない」といった運賃面の不安をなくす、配車アプリの利便性を高める、空車走行を減らして生産性を向上させるといった目的があります。
――羽田空港や成田空港、東京ディズニーランドなど一部の目的地では、東京23区内から定額運賃を設定している会社も見られますが、これが関係しているのでしょうか?
いえ、既存の定額制が関係しているというより、「タクシーをより活性化していこう」という動きのなかで行うものです。