「クルマのお祓い」って必要? 新車納車時や事故の後の“安全祈願”どうするのが正しいやりかた?
新車納車時や事故を起こしてしまったあとなど、交通安全を祈願してクルマのお祓いを考える人は少なくありません。一体どのようにしておこなえば良いのでしょうか。
クルマをお祓いして気分も新たに!
新車に乗り換えたときやちょっとした接触事故やクルマをぶつけてしまったあとなど、事故などの災難に遭わないように、交通安全を祈願する、いわゆる「クルマのお祓い」を検討する人も多いのではないでしょうか。
お祓いは、神社などで神主や宮司にしてもらうのが一般的ですが、クルマのお祓いとなると、どのようにやったら良いのでしょうか。
そもそもお祓いとは、神道の宗教行為のひとつで、罪や穢れ(けがれ)、災厄などの不浄を心身から取り除くための神事・呪術となっています。
本来は交通安全の「祈祷(きとう)」なのですが、災いを(自身から)はらう(近づかせない)という意味も含まれ、全国的にはお祓いの一種として広まっています。
たとえば、交通事故に遭ってしまった、なぜか故障が起きやすいといった経験がある人は、心理的に「何か厄がついてまわる」といった気分になりやすいもの。
日ごろから初詣や厄除けに行くように、我々日本人にとって祈祷やお祓いは非常に身近な宗教行為であり、無意識に神様や仏様の存在を信じてことから、クルマにおいても「厄を祓いたい」と思うのは、ごく自然な考えと言えます。
古くからは有名な神社仏閣への参拝へと旅するのが日本では流行していたそうですが、この旅の安全祈願・厄払いから現代の(旅にも使われる)移動手段の「クルマ」にもお祓いをお願いするようになったというのが発祥とされています。また、クルマのお祓い」をすることで、事故など嫌な厄から解放される気分になれると言えます。
そこで、実際にクルマのお祓いをしたことがある人に話を聞いてみました。
Fさん(東京・40代男性)はちょっとした交通事故に遭い、厄祓いの意味から個人だけでなくクルマも一緒にお祓いしてもらったそうです。
「数年前に後ろから追突される交通事故に遭いました。クルマの損傷はもちろんですが、やはり厄がついているかもと心配になり、クルマ自体にも見えないパワーで護っていただきたい気分で、まずは近所の氏神様を祀る神社に相談してお祓いしてもらいました」
ちなみに、神社の宮司に聞いたところ、Fさんが最初に地元の氏神様にお祓いを相談したのは正解なのだとか。厄除けで有名な神社や仏閣も御利益はありそうですが、普段生活している地域を見守ってくれている氏神様に敬意を表し大切にすることは、神道的にも正しい選択なのだそうです。
「お祓いは、当日でも受け付けてくれるところも多いようですが、事前に予約すると準備しやすいと言われて予約しました。
予約当日は、あまり経験できない境内までクルマを進ませ、本殿の前で私とクルマで一緒にお祓いしていただきました。
しかも宮司さんから吉方角にある、別の神社にもお参りすると良いなどとアドバイスもいただき、さらに御利益を授かるべく行ってきました。
お祓い当日にいただいたお札は車内で車検証と一緒に保管していますし、それ以来は安心して(落ち着いて)安全に運転できている気がします」(クルマのお祓い経験者 Fさん)
そして気になる費用ですが、3000円~1万円程度が相場とされ、Fさんはお願いごとにケチりたくないとのことから1万円を渡したそうです。
ちなみに神社や仏閣によって収める費用は「祈祷料」や「初穂料(はつほりょう)」、「玉串料」「御神前」「御榊料」などと呼びかたが違うようですが、神事なので使い古したお札より新札で納めたほうが、神様に失礼がない気がします。
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クルマのお祓いは必ずしもしなければいけないわけではありません。
ただ、心のなかにある迷いや苦手意識がお祓いによって少しでも克服され、より安全に運転できるように、ある種の自己暗示をかけることができそうです。
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