トヨタ「モンスターランクル」出現! 30万キロ級の“超過走行”なのに高値に!? 6リッターV8搭載の「化け物マシン」が米で高値落札
アメリカのオークションサイトで、863万円のプライスを付けて落札された、1985年式トヨタ「ランドクルーザー」は、どのような個体なのでしょうか。
まさかの6リッターV8搭載! モンスターな「40年落ちランクル」出現
2024年3月26日、アメリカのカーオークションサイト「Bring a Trailer」において、トヨタ「ランドクルーザー60」(以下ランクル60)が5万7000ドル(当日レートで約863万円)で落札されました。
どのような個体なのでしょうか。
Bring a Trailerはアメリカのオークショニアで、2007年に開設。日本をはじめ、ヨーロッパや米国などのクルマを取り扱っており、戦前から現行のクルマまで幅広くオークションが開催されています。
今回、米国で出品されたランクル60は、1980年8月に発売された本格四輪駆動車です。
1951年に当時の警察予備隊向けに計画された「トヨタBJ」を発端とする「ランドクルーザー」シリーズは、極めて高い信頼性や耐久性、走破性が世界的に評価されており、これまでに170の国と地域で販売され、四輪駆動車の代名詞として名だたるクルマとなりました。
このうちランクル60は5世代目にあたり、1980年に登場。当時は実用性を重視した40系が主流モデルでしたが、ランクル60はステーションワゴン(バン)形状を採用しました。
すでに当時、ランクルシリーズがアウトドアで使う一般ユーザーから支持されはじめていたためで、実用性だけでなく乗用車感覚を取り入れたスポーティなスタイリングとなっています。
加えて、デザインだけでなく静粛性の向上や、エアコン、パワーステアリング、ファブリックシートの装備といった快適性能も追求。のちにランクルシリーズの高級路線を担うフラッグシップモデルとしての地位を確立しました。
そして今回落札されたのは、1985年式のランクル60で、走行距離は18万3000マイル(約29万2800キロ)を走行した個体です。
エクステリアはホワイト×メタリックブルーの2トーンカラーに塗装され、エンジェルアイ付きのLEDヘッドライトやウインカードアミラー、17インチのMETHOD製アルミホイールなど、前オーナーによるカスタムが施されています。
また、足回りはオールドマンエミュー製のリフトアップキットを装着し、ランクル60のタフなイメージを高める現代的なアレンジが施されました。
インテリアはアルパイン製11インチステレオユニットを装備する点や、追加メーターが設置された点を除いて比較的純正状態が残され、シートやステアリングなどは40年近く経過したクルマとしては状態も良好です。
そしてパワートレインにはゼネラルモーターズ製の6リッターV型8気筒OHV「ボルテック」ユニットが組み合わされています。
このユニットはシボレー「シルバラード」やハマー「H2」などに搭載されるものと同型で、最高出力は300~325HP・最大トルクは488~502Nmを発揮します。
出品者によると2022年にエンジンが換装。同時にトランスミッションもGM製の4速AT「4L60E」型に変えられ、ランクル60のパートタイム式4WDシステムと組み合わされています。
比較的大人しい見た目からは想像できないアメリカンなV8エンジン特有の重厚なサウントを轟かせており、パイパワーなランクルが欲しい人にはたまらない個体でしょう。
そんな“V8ランクル60”ですが、入札は3月20日に1万ドルで開始され、16件もの激しい入札合戦が繰り広げられた後、5万7000ドルというプライスで落札。
ボディ自体が比較的きれいな点や、しっかりとカスタムされた点などが評価されたのか、40年・30万キロのクルマとしては極めて高額な取引となり、次のオーナーへと引き継がれていきます。
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