超有名な日産「R34GT-R」が盗難!? 約3週間後に「無事発見!」 輸出間際の「コンテナ」で発見、盗難からの経緯とは
独特のRB26サウンドが聞こえてきて、即、追跡開始!
1月31日の未明に野田市内のホテル駐車場にて盗まれた34GT-Rは前日から海外観光客が利用していました。
30日夕方からおもしろレンタカー野田本店でレンタルし、東京都内をドライブしたあとホテルに戻ってきたのが31日午前0時40分頃。
翌朝8時半頃、部屋を出て駐車場に止めていたはずのR34GT-Rがなくなっていることに気づいたといいます。
おもしろレンタカーではすぐに野田警察署に被害届を出すとともに、SNSで盗難されたことを拡散し目撃情報を募ります。
そして、その日の夜10時頃、最初の目撃者「くーさん」が現れます。
くーさんは「34」→「38」にナンバープレートの数字が変えられていたR34GT-Rを目撃し、追跡し、撮影した写真をSNSにあげました。
その後も茨城県土浦近辺で数件の目撃報告があったそうですが、写真や動画などが撮られたものはなく、曖昧な情報が多かったといいます。また、中には完全に愉快犯と考えられるニセの目撃情報もあったとのこと。
筆者は目撃者である茨城県坂東市在住のくーさんと共に数キロにわたって犯人を追跡したルートをたどりながらRB26のサウンドで気づいた時からの話を伺いました。
「レンタカーのR34GT-Rが盗難されたことは、SNSで拡散されていたので知っていました。
うちの近所だったことでもあり注意していたのですが、盗まれた日の夜、自宅にいたときにRB26独特のサウンドが聞こえてきたんです。
『え?もしかして!』と思って、やはりクルマ好きの母と一緒に急いで外に出てみたところ、なんと目の前を白いR34GT-Rが通り過ぎていきました。
うちの前の道は舗装されている道と砂利の細い道があるんですが、そのクルマは砂利の道をかなりのスピードで走っていきました。
『これは絶対にSNSに出ていた盗難車だ!』と思って無我夢中でミラターボに乗って追いかけました。
もう1台別のクルマ(レクサスのセダン)がR34GT-Rの後ろを走っていたので2台1組で行動していたと思います」
※ ※ ※
くーさんは5、6km追いかけたものの、野田市目吹の交差点で犯人が乗るR34GT-Rが赤信号を突破したためそこで見失いました。
「地元の人しか通らないような細い道を何のためらいもなく、ウィンカーも出さずに曲がっていったので普段からこのあたり(野田周辺)を走っているのだろうと思いました。
USS東京(国内最大級の業者オークション会場)方面に走っていきました」(くーさん)
自動車盗難の認知件数はピークだった2000年初めから2021年まで減り続けていましたが、2022年以降は毎年増え続けており、2023年には全国で5762台が盗難被害にあっています。
2023年の全国ワースト1位は千葉県(746台)で検挙率はわずか25.5%(全国平均42.7%)。
それらの多くはコンテナにて不正輸出されていると考えられますが、税関での摘発は2022年で1台、2023年で5台、パーツも同じく11件と21件とわずかな台数です。※パーツは点数でカウント
これまで取材してきた自動車盗難の被害者からは「警察がまともに捜査してくれなかった」という声が多く上がっています。
しかも税関でのコンテナX線検査も全数が受けるわけではないため水際での摘発件数も悲惨な数字となっています。
このような状況でR34GT-Rがコンテナの中から見つかったのはまさに奇跡としか言いようがありません。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
見つかったのは凄いですが、そこから犯人は追えたのでしょうか?
その後も気になります。
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