えっ…!「謎のシルエット看板」なぜ存在? シカやサルじゃない!? 激レア看板の設置理由に納得のワケ
細かい規定がありながら、「動物飛び出し注意」の標識は各地でご当地ものがみられます。今回は、そのなかでもあっと驚く、ニワトリの飛び出し注意を紹介します。山間部に設置されているのですが、いったいどんな意味があるのでしょうか。
動物飛び出し注意標識は、ご当地ものも多い
山道をドライブしていて、クマやイノシシなどの絵柄が描かれた「動物飛び出し注意」の標識を見かけた人は多いのではないでしょうか。
そのなかでも珍しい「謎の飛び出し注意」の標識が発見されました。
クマ、シカ、イノシシ、タヌキ、サルなど、野生動物が出没する危険な道路には、黄色地を黒枠で囲った「動物が飛び出すおそれあり」の警戒標識が設置されています。
じつは、この標識で描かれるのは、シカとタヌキ、サル、ウサギの4種が標準と定められています。
それ以外の動物の標識は、各都道府県公安委員会が現地の実情にあわせて制作し、設置しているものです。
また、あるところではキツネやウシが標識に登場していたり、沖縄ではイリオモテヤマネコが描かれたりしています。こうした各地独特の標識は、ご当地ものとして話題を呼ぶこともあります。
たとえば、川崎市の中原街道、巌川(いわかわ)橋交差点付近でみられるのは、カルガモの標識です。そこには、親ガモとその後をついていく3羽の子ガモが描かれ、飛び出し注意の補助標識もついています。
この場所は交通量の多い市街地ですが、矢上川の支流が流れています。流れる川は蓋がかけられたかたちで中原街道と交差しています。つまり、中原街道のところだけが分断してしまっています。
そのため、川をつたってきたカルガモが、そのまま道路上にあがり横断してしまう場所なのです。2021年には、カルガモがクルマに轢かれる事故も発生したといいます。
そこで、なんとかできないかという市民の声をうけ、ドライバーに注意を促すべく、全国的にも珍しいカルガモ標識が設置されたというわけです。
しかし、運転中に注意すべきなのは、野生動物だけでもないようです。
今回紹介するのは、ニワトリの飛出し注意表標識です。
標識は、島根県益田市匹見町(ひきみちょう)でみられます。このエリアは中国山地に位置し、ほとんどが山ですが山間には匹見川が流れています。標識が設置されているのは、匹見川沿いを通る道路です。
標識をみれば、黄色地を黒枠で囲った板に、たしかにニワトリのシルエットが描かれています。周囲は静かな山間なのですが、ほんとうに飛び出してくるのでしょうか。
X(旧Twitter)上でも、この不思議な標識の投稿に対して多くの反響があり、まさかのニワトリだと驚く声が寄せられています。
また、その他ネット上では、鶏舎から逃げ出して野生化したのかと推理する人や、ニワトリというのがのどかに感じてしまう、という人もみられます。
いったいなぜ、このような標識を設置したのでしょうか。
そもそも、このニワトリ標識について、匹見下公民館の職員は次のように話します。
「こちらは、標識ではなくあくまで『標識風』の看板です」
ニワトリ標識は、地元の人が設置したものだといいます。
しかし、道路標識は、国などの道路管理者や都道府県公安委員会が設置すると定められています。自家製の道路標識の設置は罰せられるので、管轄する警察署に申請しなければなりません。
そのため、ニワトリ標識は正確にいうと標識ではなく、看板などと言い換えたほうがよさそうです。
そのニワトリ看板を設置した人は、看板のすぐ近くの敷地で、自家用に卵を産ませるニワトリを飼育しているといい、匹見川のほとりに鶏小屋を置いているようです。
さらに、看板を設置しているのは敷地内であり、道路上ではありません。つまり、ニワトリ看板はごく個人的なメッセージなようです。
では、そこにはどのような意味がこめられているのでしょうか。
看板を設置した経緯について、前出の職員は「かつて道路に鶏が出てきてしまったため、警告用に作成したようです」と話します。
それにしても、ニワトリはどこにいるのでしょうか。それは、看板のすぐ近くの河川敷です。
道路のほうが高いので隠れてしまいますが、のぞき込むと、数十羽の黒いニワトリが地面をつっつきながら歩く姿が見られるようです。
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現在は、ニワトリがクルマに轢かれるといったトラブルは報告されていないとのこと。看板はしっかり役目を果たしているといえそうです。
記事内容に批判的な記述のコメントは掲載拒否ですか、ヤラセ記事なんですね。
批判的内容は掲載拒否、か。
ズルイやり方だ。