事故渋滞で「完全停止」… クルマを降りるのはOK? 車を降りてPAまで“歩く”のは? 本線上で「車外」に出るリスクとは
事故渋滞などでクルマが完全に停止している場合、クルマを降りて歩いてSA・PAに行ったり、タバコを吸ったりしてもいいのでしょうか。
たとえ渋滞中でも車外に出るのはとても危険
高速道路などの自動車専用道路で事故などによって渋滞が発生すると、クルマが一時的に完全に停止してしまうことがあります。
こうした状況で、最寄りのPA・SAまで歩く人や、クルマの外でタバコを吸う人を見かけることもありますが、問題ないのでしょうか。
高速道路では、原則車を停車させて外に出ることはできません。しかし、事故渋滞に巻き込まれると、本線上で完全に停止状態となってしまうことがあります。
急にトイレに行きたくなった時など、最寄りのPA・SAがあとわずかの距離にある場合には、クルマから降りて路肩を歩いて行きたいと考えるかもしれません。また、タバコを吸ったり、ストレッチをしたいと思う人もいるでしょう。
周囲のクルマも同じように停止している場合には、外に出て歩いても問題ないと感じるかもしれませんが、法令で禁止されている危険な行為ですので、絶対にやめましょう。
高速自動車国道法の第17条では「何人もみだりに高速自動車国道に立ち入り、又は高速自動車国道を自動車による以外の方法により通行してはならない」と定められており、クルマから降りて高速道路上を徒歩で通行することは法令違反となります。
また、渋滞中で周囲のクルマも停止状態にある場合でも、他のクルマが走行してくる可能性が絶対にないとは言えません。
例えば、事故現場に向かうパトカーや救急車などの緊急車両が、渋滞を回避するために路肩を走行してくることがあります。みだりに道路上に出てしまうと緊急走行を妨害してしまう恐れのほか、緊急車両自体に撥ねられてしまう可能性もあります。
ほかにも、バイクなどが渋滞中のクルマの間をすり抜けしてくることも考えられます。
さらに、クルマから降りたタイミングでは完全停止状態にあったとしても、車外に出た直後からクルマの流れが再開するかもしれません。
高速道路上は路肩が広く取られている場所も多い一方で、橋や高架となっている部分では極端に狭くなっていることがあります。
停止状態のクルマの横を歩く場合には危険がないと思っても、クルマが通常のスピードで走行を始めると、途端に危険性が増すことになります。
こうしたことから、急に渋滞に巻き込まれても車外に出なくてもいいように、事前に長時間停車の可能性があることを念頭に置いて、対策や準備をしておくといいでしょう。
例えば、長距離移動する時は、定期的にPA・SAに立ち寄ってトイレ休憩のほか食事や水分補給などを行いましょう。
事故渋滞など予測できない場合もありますが、大型連休など混雑が予測されている時には、渋滞や事故に巻き込まれないようにピーク時間帯を避けた計画を立てることも大切です。
それ以外にも、日頃から携帯トイレや保存用の飲料水をクルマに載せておくと災害時にも役に立ちます。
一方で、長時間の渋滞に巻き込まれて車内で動けない時間が長くなると、トイレに生きたくなるために水分補給を控える人もいるかもしれませんが、エコノミークラス症候群などのリスクもあるため、適度な水分補給を行うことが大切です。
また、完全に停止しているようであれば、シフトを「P」に入れてパーキングブレーキをかけるなど、クルマが動かないように安全を確保したうえで、足のマッサージや簡単な体操を行うなど、車外に出なくてもできるストレッチを行うことも有効です。
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高速道路を走行中に急な渋滞に巻き込まれてしまうと、クルマを降りて外に出たいと考えることがあるかもしれませんが、これは非常に危険な行為です。
事故にあった場合などクルマの外に避難しなければならない時でも、本線や路肩をむやみに歩き回ることはせず、ガードレールの外側など安全な場所にすぐに避難し、非常電話や110番などに連絡することが大切です。
別に高速道路に限ったことではないけど、免許を持ってても道交法を50%も理解してない人なんてザラに居ますよ。大抵は自分の都合の良い解釈に置き換わってる訳で、捕まると知らなかったというだけです。
知らなかったで済まされる内は良いですけど、自分が死傷するだけならまだしも、大概は他人に被害が及んでしまうからたちが悪い。