デビュー4年でも販売好調! スズキの「軽SUV」なぜ人気? 非スライドドア車の「ハスラー」が支持されるワケ
ハスラーを購入するのはどんな人?
ハスラーの価格(消費税込)は、136万5100円から181万7200円。売れ筋の上級グレードとなる「ハイブリッドX」がアルミホイールなどを標準装着して153万8900円です。
スーパーハイトワゴンの「スペーシア ハイブリッドX」は、スライドドアの電動機能などを標準装着して170万5000円です。つまり売れ筋グレード同士の比較で、ハスラーはSUV風のアレンジを施しながら、スペーシアに比べて17万円ほど安いのです。
従って全高が1700mmを超える背の高いボディやスライドドアが不要な場合、ハスラーはファミリーでも使える個性的で買い得な軽自動車です。人気車になるのも当然でしょう。
スズキの販売店にハスラーが人気を得た理由を聞いてみました。
「ハスラーでは、いろいろなクルマからの乗り替えがあります。小型車サイズのミニバンやSUVからのダウンサイジング、ワゴンRのようなハイトワゴンタイプの軽自動車、さらに新たに運転免許を取得したり、セカンドカーが必要になったお客さまの新規需要もあります」
そのほかにも売れている理由があるようです。
「ハスラーは初代モデルを2014年に投入してから約10年が経過するため、先代の初代モデルからの乗り替えも多いです。
またハスラーは中古車市場でも人気が高く、先代型も比較的高値で買い取れます。そのために先代型から現行型へも乗り替えがしやすいです。
2023年11月に発売された新型スペーシアでは、現時点でSUV風の『スペーシア ギア』
が設定されておらず、ハスラーに需要が移った面もあるでしょう」(スズキの販売店スタッフ)
※ ※ ※
このように、ハスラーはさまざまな理由に基づいて好調に販売されています。
特に2024年1月下旬現在は、ダイハツの軽SUVとされる「タントファンクロス」や「タフト」も出荷を停止しています。
まだ見ぬ新型スペーシア ギアを含めて、軽自動車サイズのSUVは選択肢が減少しており、ハスラーは従来以上にユーザーを獲得しやすい状態になっているといえ、しばらく高い人気を保つのではないでしょうか。
Writer: 渡辺陽一郎
1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。
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