トヨタ「MR2」(初代) 国内初の量産ミッドシップは手ごろな「僕らのスーパーカー」

幻の4WD仕様モンスターマシン「222D」!

「MR2」のパワーユニットには、1.5Lと1.6Lの2種類を採用。メインに据えられたのは、当時、新開発であったツインカム16バルブの「4AG」。この1.6Lの直列4気筒DOHCエンジンは、最高出力130ps(グロス値)を発揮するもので、最後のFRレイアウトとなった、「カローラ レビン」と「スプリンター トレノ」に初搭載されたスポーツエンジンでした。決してパワフルではありませんが、940kg(1600G・MT車)と軽量だった「MR2」では、軽快な走りが楽しめたことでしょう。

 このように憧れのミッドシップカーを誰でも手に入れられるようにした「MR2」は、「1984-1985 日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど高い評価を受けました。

 トヨタは、「MR2」を「スポーティ・パーソナルカー」という新ジャンルのモデルとして訴求を図ったこともあり、「レビン」や「トレノ」、「セリカ」などのトヨタのエントリースポーツと異なり、モータースポーツベース車が設定されることはありませんでしたが、実は世界的な脚光を浴びる可能性がありました。それが幻に終わった「WRC(世界ラリー選手権)」参戦計画です。

 当時、トヨタはFRレイアウトを持つ3代目「セリカ」を改造範囲の広いカテゴリーであったグループBに投入。しかしながら、アウディ「クワトロ」の誕生以降、もはや4WDでなければ勝つことが難しくなり、早急に4WD仕様のラリーカーを投入する必要性に迫られていました。

 そこで白羽の矢がたったのが、なんと「MR2」。ライバルにもコンパクトなボディと運動性能に優れたミッドシップレイアウトを採用したマシンが多かったため、当然の判断だったともいえるかもしれません。2L直列4気筒DOHCターボの3S-GTEをミッドに収め、4WD化されたモンスターマシン「222D」へと生まれ変わりました。

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