走行距離「10万キロ超え」の中古車 どこに注意すればいい? めちゃ“激安”でも購入後「高額出費」に要注意? 「過走行車」選ぶ際のチェックポイントは

「数十万円の出費」に覚悟が必要!? どんな部品を交換すべき?

 メンテナンス記録が適切で、かつクルマも綺麗な場合は過走行車であれば、比較的トラブルが少ないといえますが、購入後に乗り続けた際にも走行距離相応のメンテナンスは継続していく必要があります。

 例えば、エンジン内部の機構を連動させるタイミングベルトは10万キロが一般的な交換サイクルで、交換を怠るとエンジン動作ができないばかりでなく、エンジンそのものに大きな損害を与えることになります。

 近年ではベルトに代わってタイミングチェーンが用いられることがあり、切れる心配は不要になったものの、たるみを取り除くテンショナーは交換を考えたほうがよいでしょう。

適切にメンテナンスすれば過走行でも乗り続けられる
適切にメンテナンスすれば過走行でも乗り続けられる

 さらに、エンジンの熱を逃がす冷却回路も、10万キロ以上走行した場合は徐々にメンテナンスするのが良さそうです。

 特に、冷却水を循環させるウォーターポンプやラジエーターを冷やすファンなどは、現在は電動タイプが主流になっており、劣化が進むと突然動作しなくなるかもしれません。

 熱交換を行うラジエーターにつながるホース類も、ゴム素材が劣化している可能性があります。

 さらに、燃料と空気を混ぜて爆発させる点火系統も、火花を飛ばすスパークプラグといった部品も交換時期といえます。

 エンジンのみでもこのように多数の部品の交換が必要ですが、このほかにも多数あります。

 衝撃を和らげるサスペンションもさまざまな部品で構成されており、このうち各機構を接続する「関節」のような役割を持つブッシュや、バネの振動を止めるショックアブソーバーなども交換サイクルを迎えており、交換すれば新車の乗り心地を復活できるでしょう。

 タイヤやホイールをスムーズに回転させるハブベアリングや、ドライブシャフトブーツ、ホイールとともに回転するブレーキローターなども、交換の必要性が生じます。

 そして、近年の新型車で注意したいのが、ハイブリッドバッテリーの交換です。

 ハイブリッド車では、エンジン始動や電気系統を作動させる通常サイズのバッテリーだけでなく、モーターを駆動するシステムを作動させるための大きなバッテリーが搭載されています。

 10万キロではまだ交換しなくても良い可能性もありますが、使用状況によっては交換サイクルを迎えており、燃費が悪化しハイブリッドシステムが動作しない場合もあります。

 交換作業は多くの部品を外すことに加え、ハイブリッドバッテリー本体は数十万円とかなり高額なため、ハイブリッド車の過走行車は注意したほうがよいでしょう。

 過走行車ではこうした交換部品だけでなく、日頃のメンテナンスも重要になってきます。

 こまめなオイル交換や日常点検のみならず、定期的な洗車をして汚れが溜まらないようにしたり、急発進や急ブレーキを避けて、エンジンやサスペンションなどに負荷をかけないことも大切です。

※ ※ ※

 走行距離の長さは愛情の証だという人もおり、気に入っているクルマであれば永く乗り続けたいものです。

 1台のクルマを長く乗るということは、クルマとの思い出や愛情が深まるばかりではなく、廃棄物を抑制することにもつながり、環境保護へ繋がっていることも考えられます。

 大きなトラブルを避けてお気に入りの愛車を乗り続けられるよう、日々のメンテナンスは欠かさないようにしたいものです。

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