走行距離「10万キロ超え」の中古車 どこに注意すればいい? めちゃ“激安”でも購入後「高額出費」に要注意? 「過走行車」選ぶ際のチェックポイントは
年式の割に走行距離がかさんだクルマを「過走行車」といいます。中古車では相場より安価に設定されていることが多いのですが、どういった点に注意すればいいのでしょうか。
安い「過走行車」の購入 どこに注意すれば良い?
中古車を選ぶ際に価格を見ることは重要ですが、その次にチェックしたいこととしてクルマの状態が挙げられます。
なかでも、年式よりも走行距離が伸びている状態、つまり「過走行車」では安く設定されることがほとんどです。では、過走行の中古車を購入する場合、どういった点に注意すべきなのでしょうか。
一般的なクルマの使い方として、1年あたり1万キロが目安とされています。つまり、5年落ちのクルマであれば5万キロ、10年落ちのクルマであれば10万キロが適正な走行距離といえます。
その反対に、6ヶ月で1万キロ以上を走行するような場合は、指定自動車整備事業規則において「シビアコンディション」、つまり標準よりも過酷な環境で使用された車両として扱われます。
中古車では、こうしたシビアコンディションに該当するような、3年落ちのクルマで10万キロを超えるものや、5年落ちで20万キロといったクルマも流通しており、いわゆる過走行車として相場より安価に扱われることがほとんどです。
価格が安いことからこうした過走行車を選びたいという人もいるかもしれませんが、購入にあたって抑えておきたいポイントがいくつかあるのです。それが「どのようなメンテナンスをされてきたか」という点です。
かつては10万キロがひとつの寿命として考えられていましたが、現在では新車の製造品質やメンテナンス性が向上したことや、エンジン補機類の機能や耐久性が高まったことなどで、適切にメンテナンスを実施すればそれ以上乗り続けられることもあります。
とはいえ、10万キロもの距離を走行したとなると、年式の浅い新車であっても、数万から数十万点にもおよぶクルマのパーツのなかで、劣化や摩耗が進んでしまい交換が必要となる部品が多くあります。
そのため、整備手帳や整備記録簿を参照し、どのようなメンテナンスをしてきたかの履歴を追ったほうが良いでしょう。
なかには過去の整備記録を紛失してしまったり、一切の記録が残っていないクルマもありますが、こういったクルマでは過去の記録が不明なだけでなく、深刻なトラブルの修理歴や事故などによる臨時の修理歴などが隠されている場合もあり、避けたほうが賢明でしょう。
もっとも安心できるのは、通常の乗用車であれば2年毎に実施される車検での整備記録と法定12ヶ月点検記録が残っており、すべての点検や整備が正規ディーラーで行われているクルマです。
なぜならば、正規ディーラーではメーカー推奨の部品の交換サイクルをもとに整備を進めている場合が多く、一般の整備工場ではまだ大丈夫と、整備が先送りになる箇所でも手が入れられることがあります。
また、整備に使用されるパーツも安価な社外品ではなく、メーカーから供給される保証付きのパーツが使われるため、過走行車でも大きなトラブルを予防できる場合があります。
そのほか、ボディやエンジンルーム、下回りの状態などをざっくりと確認することも重要です。
過走行車であっても、歴代オーナーが大切に扱ってきたクルマであれば、内外装に傷が少ないといった見た目が優れるばかりでなく、乗り方やメンテナンスもしっかり行なってきた可能性が高いといえます。
こういった、「歴代オーナーからの扱い」をイメージすることも中古車を選ぶ上で大切です。
反対に、ワンオーナーの新車なのに傷が多かったり、エンジンルームが泥だらけになっていたりする場合は、荒く乗られ、メンテナンスも行き届いていないことが多いのです。
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