日産新型「爆速SUV」世界初公開! 能力フル開放で430馬力超え! ド迫力エアロ装備の「アリアNISMO」今春発表へ その特徴は?

最高出力はベース車の1割増し+足元は専用タイヤ

 アリアNISMOの駆動方式は、全車が「e-4ORCE」と呼ぶツインモーター4WDですが、ベース車と同様、66kwと91kwのバッテリー容量2タイプにあわせて「B6」と「B9」の2仕様を展開。

 モーターのシステム最高出力は、ベース車の「B6 e-4ORCE」が250kW(340ps)、「B9 e-4ORCE」が290kW(394ps)ですが、NISMOはそれぞれ270kW(367ps)、320kW(435ps)と1割ほどパワーアップしています。

 開発者は「モーターはベース車両と同じだが、その能力をフルに使えるようにした」といい、「80km/hから120km/hまでの追い越し加速は、ベース車より約1秒速い」とのこと。峠道などの上り坂や高速道路での加速で、オーナーは「この瞬間がNISMOだね」と実感できそうです。

日産新型「アリアNISMO」
日産新型「アリアNISMO」

 また、走行モードは「ECO」「ノーマル」そして「NISMO」がありますが、「ECOはベース車と同じで電費重視、ノーマルはベース車よりもややスポーティな味付け、NISMOはレスポンスも最大限に鋭くして気持ち良い加速を実現する」といいます。

 ところでEVといえば、航続距離も重要です。そこでアリアNISMOは、専用開発したミシュランのタイヤを履いています。

「PILOT SPORT EV」という銘柄は他車も採用していますが、アリアNISMOは完璧なマッチングを求めて専用のコンパウンドを採用。

「タイヤを太くするとグリップは上がりますが走行抵抗が増えるし重くなるので電費に不利。そこでサイズは255/45R20(B9 e-4ORCEの標準仕様と同サイズ)に抑えつつ、タイヤの特性を変えてグリップを上げています。ミシュランは高いグリップを発生しつつ転がり抵抗を減らせる技術が高いので選びました」と開発者は教えてくれました。

 ちなみにホイールはENKEI製で、鍛造ではありませんがリムを薄くする製法で軽量化を実現。デザインも回転時に空気の乱れを抑えて空気抵抗を減らす形状となっています。

「車両重量が2tもあるので他のNISMOロードカーのようにキビキビ走らせる味付けはなかなか難しいが、スタビリティが高くて軽快で、上質感を感じさせる走りにした」というアリアNISMO。日常の快適性も重視しているほか、NISMOモデルとして初の試みとなる、高速道路でハンドルから手を放して運転できる「プロパイロット2.0」が組み込まれているのも特徴といえるでしょう。

 そのようなアリアNISMOは、2024年春に正式発表され、市販される予定です。

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Writer: 工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。

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