なぜ「ホンダの技術」はマネされない? 他社が採用しない理由があった! 独自開発した「センタータンクレイアウト」の凄さとは

ホンダの独自技術のひとつである「センタータンクレイアウト」は、燃料タンクの配置を工夫することで車内空間を拡大するユニークな技術です。しかし、なぜ他のメーカーは同じ構造を採用しないのでしょうか。

ホンダと言えば「独自技術」!

 さまざまな独自技術を持つホンダですが、その技術のひとつが「センタータンクレイアウト」です。
 
 これは、燃料タンクを前席下に配置することで車内空間を拡大する優秀な技術ですが、他のメーカーでは採用例はほとんど無いようです。
 
 それは一体なぜなのでしょうか。

センタータンクレイアウトによって広い室内を確保したホンダ「ヴェゼル」
センタータンクレイアウトによって広い室内を確保したホンダ「ヴェゼル」

 このセンタータンクレイアウトという技術は、初代「フィット」で初めて採用されたもの。

 広い空間を確保するためにレイアウトの見直しに着手していた当時の開発者が、フロントシートの下にスペースに燃料タンクが入るのではないかと閃いたことが誕生のきっかけとなりました。

 もともとフロントシート下のスペースは、靴などを収納するスペースでしたが、ここに燃料タンクを配置したことでフロアの低床化が可能になり、居住空間の拡大にくわえて多彩なシートアレンジも実現したのです。

 このようにして、初めてセンタータンクレイアウトを導入した初代フィットは、コンパクトカーにも関わらず広い居住空間を持つことで一躍人気を集め、年間販売台数が10万台を超える大ヒットモデルとなりました。

 そして、初代フィット発売時にホンダは「センタータンクレイアウト採用モデルを今後拡大していく」と発表し、その言葉どおり以降さまざまな車種にこの技術は採用されていきます。

 例えば、2台目以降のフィットやSUVの「ヴェゼル」、軽自動車では「N-BOX」「N-ONE」「N-WGN」などが採用しています。

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