新興EVメーカーGLMの正体 製造しない自動車メーカー? その「強み」とは

4000万円という高額なEVスーパーカーを発表したGLMですが、そもそもどのような会社なのでしょうか。自社で一切製造しないことこそが強みという、新しいタイプの「自動車メーカー」です。

メーカーであっても製造しない、GLMはどんな会社?

 さて、このスーパーEVを送り出したGLMというメーカーですが、きっと初めて耳にしたという人も多いはず。実は、今年で創業8年目というベンチャー企業なのです。そのスタートもユニークで、京都大学のプロジェクトから誕生しています。

 2014年、その第一弾モデルとして、1997(平成9)年から1999(平成11)年にかけ販売されていたライトウェイトスポーツカー、初代「トミーカイラZZ」のコンセプトを受け継ぐ、同名のEVカーを発売。「トミーカイラ復活」と話題になったことを記憶している人もいるかもしれません。

 そのような新しく、そして小さなメーカーであるGLMがEVメーカーになれたのは、「ファブレス企業」であることが挙げられます。つまり開発と販売に事業を集約し、製造は外部の工場に委託するもので、ITやファッションのメーカーに多い手法です。もちろん同社の新しい「トミーカイラZZ」も、国内の別会社に製造を委託しています。

 実は、米国のテスラ社も最初のモデルである「テスラ・ロードスター」は同様の手法で製品化が行われ、開発製造はロータスと手を組んでいました。このため、GLMを「和製テスラ」と呼ぶ声もあります。しかし、GLMが目指すのは、よりスペシャルなフェラーリのような存在だといいます。これまで存在しないEVのスーパーカー、それが「GLM-G4」というわけです。

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