44年の歴史に幕を閉じたホンダ「アクティトラック」 なぜ生産終了から2年半後も新車を販売?
2021年4月に生産を終了したホンダ「アクティトラック」ですが、全国軽自動車協会連合会が発表した10月の新車販売台数に「1台」と掲載されています。なぜ生産終了から2年半経った現在、新車が販売されるのでしょうか。
生産終了から2年半… なぜホンダ「アクティトラック」が1台売れた?
全国軽自動車協会連合会は2023年10月の新車販売台数を発表しました。
その中でホンダが2021年4月に生産終了している「アクティトラック」が1台記録されていますが、なぜ約2年半前に生産終了したモデルが記録されたのでしょうか。
1977年に登場したアクティトラックは、2021年4月の生産終了まで4世代に渡り販売され続けてきました。
なかでもアクティトラックは、軽トラックで珍しいミッドシップレイアウトを採用していたことから、一部のファンからは「農道のフェラーリ」や「農道のNSX」などと呼ばれていたこともあります。
そんなアクティトラックは、2019年末にホンダから生産終了がアナウンスされました。
当初は2021年6月に現行モデルが終了する予定でしたが、最終的には前倒しとなる2021年4月をもって44年の歴史に幕を下ろしています。
なおホンダはアクティトラックの生産終了について「新たに設けられる排出ガス規制をクリアしたり、義務化される衝突被害ブレーキに順次対応する開発費用をかけたりしても収益を望めない」ことを理由に挙げています。
また2021年4月時点で、とあるホンダ販売店スタッフは「アクティトラックは在庫分のみの販売となり、当店ではAT車・MT車ともに完売しました」と話しており、その他の店舗でもほぼ在庫がない状況となっていました。
さらに別の販売店スタッフは「『記念に注文しておく』というお客さまもいました」と話しています。
それから約2年半経った2023年10月にアクティトラックが1台届け出されたことで、全国軽自動車協会連合会が発表する新車販売台数の表に載っていました。
基本的に全国軽自動車協会連合会の表に掲出されるモデルは新規で届け出した個体です。
そのため生産終了から2年半経った現在において、新規で届け出されるというケースは稀と考えられます。
中古車市場を見ても「未使用車」「届け出済み未使用車」と表記されたモデルが散見されますが、これらは届け出が済んでいることから前述の表には載りません。
また新車販売台数の表を見るとアクティトラック
は生産終了の翌2022年に708台が届け出されています。
そして2023年では前述の1台を合わせて15台が届け出されていることがわかります。
このような状況について中古車販売店を営むA氏は次のように話しています。
「生産終了から年月が経って新規で届け出される要因としては、どこかで未届け出の在庫車を持っていて、お客からの問合せで届け出することが考えられます。
しかしメーカー系販売店ではほとんどの場合、『届け出台数』を意識しているので、基本はすぐに届け出をすると考えられます。
稀にメーカー系では無い販売店にある未届け出の在庫車が中古車市場で『未届け出車(未登録車)』として流通しますが、あまり例はありません」
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このように滅多に現れない未届け出車ですが、前述の10月の新車販売台数では2022年3月に生産終了したホンダ「S660」も掲載されています。
S660は生産終了が明らかになった際に投資を目的とするユーザーの影響もあり、新車価格よりも高く価格で取引されましたが、現在の相場は落ち着いていることもあり、未届け出で持っていた個体を売買した可能性もあり得ます。
昔ながらのバイク屋さんからディーラーに最近変わったホンダ、カワサキプラザをやってるお店だと未届けの新車隠してる所多いですよ。
5年とか10年眠らせて新車でプレミアム価格で売る非道な店は一定数あります。
z900RS 50thは眠らせてる店が多いですねー。