クルマの「先進運転支援システム」本当に必要?「ACCはめちゃ便利!」の声も! 頼りすぎはNGなワケ
今ではさまざまなクルマに搭載されるようになった「先進運転支援システム(ADAS)」ですが、本当に有効なのでしょうか。実際に利用している人はどう感じているのでしょうか。
先進運転支援システムってどうなの?
安全に対する意識の高まりもあり、クルマの「先進運転支援システム(ADAS=Advanced Driving Assistant System)」が普及しつつあります。今では軽自動車にも標準で搭載されるほどで、すでに多くの人が利用しているのではないでしょうか。
その一方で、クルマ好きのなかには「運転は全部自分でしたい」という声があったり、まだ未体験の人には「本当に効果あるの?」と懐疑的な意見があるのも確かです。
そこで先進運転支援システムの数ある機能のなかから代表的な7つをピックアップし、実際に使っているユーザーの声とともに、先進運転支援システムの是非を探ります。
まずは、「アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)」です。
アクセルを踏むことなく設定した速度を維持してくれるのが「クルーズコントロール」ですが、ACCはその進化系にあたり、センサーとCPUによりアクセルだけでなくブレーキまでも自動で操作。加減速を制御することで前走車との車間距離を一定に保ちながら走る「追従走行」を可能としています。
少し前のモデルでは30km/h以下になるとシステムが解除されましたが、最近は全車速対応モデルが増加中。これにより渋滞時のストップ&ゴーにも対応しています。
ユーザーからは「本当に楽」という声が多数聞かれるほか、「肉体的に楽なだけでなく精神的にも余裕ができて、運転中に子供が泣いたときなどもパニックにならないで済むようになりました」という声もあがっています。
「車線維持支援制御装置」は、道路上の車線を検知し、車両が車線からの逸脱を予測すると車線中央付近を走行するようにハンドル操作を支援してくれる機能です。一般的に50km/h以上で作動するように設定されています。
似たような機能に「車線逸脱警報」がありますが、こちらは警報音やハンドル振動、ディスプレイ表示などの警告のみで、ハンドル操作はしてくれません。
車線維持支援制御装置は「ACCと組み合わせて使うと最高に便利」という意見が多数ですが、「車線が消えていたりして見失うと解除されてしまうこともあるので気を抜けない」「車線内を左右にフラついて挙動不審」という否定的なコメントも。メーカーや車種による性能の差が大きいように見受けられます。
「衝突被害軽減ブレーキ」は、カメラやレーダーにより前方の車両や歩行者、壁などを検知し、衝突の危険性が高まったら音や警告灯などで警告する安全装備です。
それでもブレーキ操作がない場合、自動的にブレーキを作動して衝突を回避または衝突時の被害軽減を図ります。
新型車は2021年11月(輸入車は2024年7月)より装着が義務付けられており、継続生産車も2025年12月以降(輸入車は2026年7月)は義務化が決定しています。
この機能を作動させるということは前方不注意の証明で恥ずかしいと考えられるからか、SNSなどで経験を投稿する人はあまりいません。
しかし、ユーザーに直接話を聞くと「衝突被害軽減ブレーキのおかげで追突事故をせずに済みました」や「豪雨で機能がキャンセルされてちょっと不安でした」と、意外にも機能のお世話になった人も少なくないようです。
車線内をふらつくというのは、レーンキープの性能が低いから。