スバルが新型「斬新2ドアクーペ」世界初公開! 発想は“アメリカ”から!? 「スポーツモビリティコンセプト」は現代版「アルシオーネ」なのか?
カーボンの使用方法もサスティナブル!?
続いて戸叶氏は、フェンダーやホイールについても次のように説明します。
「フェンダーには、従来のSUVと同様にプロテクト機能を与えつつ、エアロダイナミクスを組み合わせることをテーマにしています。
ボディとフェンダーの間にあえて大きな“すき間”を入れたのは、オートバイのカウルのように、内部構造を外殻がプロテクトしているイメージや、視覚的な軽さを出すためです。
ディッシュ状のホイールも、空気を流すという機能以外にも、ラフロードを走行したときにホイールを破損から護るという意味を持たせています。
また、車体下部を一周している部材やホイールは、同じカーボン素材で作られています」
確かによく見ると、スポーツモビリティコンセプトのカーボン素材は、一般的な網目模様ではなく、不規則なパターンになっていることがわかります。
この柄にも秘密がある、と戸叶氏は続けます。
「カーボンファイバーといえば、これまではカーボンクロスを用いてきたのですが、クロスでは製作の過程で端材が発生してしまいます。
しかし、このカーボンファイバーは端材をベースにすることで、環境に配慮しつつカーボンの強さを残すことができました」
最後に、スポーツモビリティコンセプトはどのカテゴリーに属するのか、と尋ねたところ、戸叶氏はこのように話しました。
「スポーツモビリティコンセプトは、どこにも属していないと思います。
これまでもスバルでは、既存のジャンルに分けられないクルマを数多く生んできました。スポーツモビリティコンセプトもまた、新しいジャンルを表現できていると思います」
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スバルの2ドアクーペといえば、斬新なボディに水平対向エンジンとAWDを内包した「アルシオーネ」「アルシオーネSVX」が思い出されます。
スポーツモビリティコンセプトは、アルシオーネなどとはコンセプトのベクトルは違います。
しかしスバルらしさ、スバルのフィロソフィを受け継いでいるという意味では、スポーツモビリティコンセプトもまた“新しいアルシオーネ”である、と言えるのかもしれません。
Writer: 遠藤イヅル
1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。
シボレーのカマロ。