ホンダは2023年10月19日、日本で自動運転タクシーサービスの提供を目指し、米ゼネラルモーター社（GM）、米クルーズ社と3社で合弁会社設立に向けた基本合意書を締結したと発表しました。

　合弁会社はホンダが過半数を出資し、2024年前半の設立を目指すといいます。

　今回発表のあった自動運転タクシーサービスは、ホンダ、GM、クルーズの3社で共同開発した自動運転専用車両「クルーズ・オリジン」によって運行され、指定場所まで迎えに来て目的地に到達するまでの全てが自動運転で行われます。

　また、配車から決済までも全てスマートフォンのアプリで完結するサービスとなります。

　専用車両「クルーズ・オリジン」は、自動運転「レベル4」相当に対応する、運転席の存在しない自動運転モビリティサービス専用車両で、低床プラットフォーム構造と左右両側に両開きスライドドアを採用。最大6人が“対面”となって乗れる広い車内空間と自家用車のようなプライベート空間を実現しています。

　スマートフォンのみで配車・降車・決済まで一貫してサービスを利用することができるため、移動時間を有効活用するともに、もっと楽に安心して楽しみながら移動できるなど、さまざまなニーズに向けて新たな移動手段を提供することが可能。

　さらに電車やバスの乗り換えの手間とタクシーのつかまりにくさを解決するほか、完全無人のシステムとしたことで将来にわたる日本の労働力不足にも対応した、未来を見据えたサービスになります。

　同サービスの開始予定は2026年初頭に東京都心部からスタートを予定しており、まずは数十台からスタート。拡大後には500台規模での運用も見込まれており、順次台数を増加させつつサービス提供エリアの拡大も目指し、将来的には地方への全面展開も検討します。

　今回の発表について、ホンダの取締役 代表執行役社長の三部敏宏氏は、以下のようにコメントしています。

「ホンダが目指すのは『自由な移動の喜び』の創造です。

　今回のクルーズとGMとの協業による自動運転タクシーサービスを通じて、日本のお客様に新たな移動の価値を体験いただき、人々の移動の質を高め、移動の喜びを環境負荷ゼロで、さらにより安全に提供します。これは、先進モビリティ社会の実現に向けた大きな一歩です。

　この新しい価値創出の実現にむけ、クルーズとGMと邁進してまいります」

　合弁会社は関係当局の承認を経た後、2024年前半の設立を目指すといいます。

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　発表にあったタクシー専用車両のクルーズ・オリジンは、東京ビッグサイトで開催される「Japan Mobility Show 2023」（一般公開日：10月28日～11月5日）のホンダブースにも展示されるといい、一足早い実車の確認に注目が集まることが予想されます。