「一宮JCT渋滞」解消なるか!? 名古屋‐東海北陸道直結の「名岐道路」計画が大詰め 一宮木曽川ICは改造へ
名古屋と東海北陸道を結ぶ「名岐道路」の都市計画案と環境影響評価準備書が公開されました。
名古屋高速一宮線を北へ延伸
名古屋市と岐阜市をまっすぐにつなぐ自動車専用道路「名岐道路」の計画が、事業化に向けて進んでいます。どのような内容なのでしょうか。
名神高速と東海北陸道が接続する一宮JCTは、名古屋方面と岐阜・飛騨・北陸・京阪神方面のクルマをさばく交通の要衝であり、中京圏屈指の渋滞スポットとしても知られています。
現在、この一宮JCTの負担を軽くする「名岐道路」の計画が進んでいます。
名岐道路は、名二環の清洲JCT(愛知県清須市)から岐阜市内までを結ぶ地域高規格道路です。JR東海道本線と並走しながら、名古屋市と岐阜市をまっすぐ結びます。
そのうち現在は、清洲JCTから名神の一宮ICを経て一宮中入口(愛知県一宮市)までの9.3kmが、名古屋高速16号一宮線として開通しています。
ちなみにこの区間は、高速の下に6車線(片道3車線)の国道22号「名岐バイパス」が整備されており、一宮中入口から先は、この国道経由で東海北陸道の一宮木曽川ICや岐阜市方面へ向かうことが可能です。
しかし、この国道も渋滞が常態化しているため、名古屋市~岐阜市間のクルマ移動は、定時性の確保が課題となっています。
国土交通省中部地方整備局が2019年に沿線住民ら約3万人に実施したアンケートでは、高速道路に対して6割以上が、一宮JCT経由の「迂回感」や、「渋滞等により時間が読めない」ことが課題と捉えていました。
また、国道22号に対しても、7割以上が「渋滞等による速達性の低さ」「信号が連続し、停発車を繰り返すことによる走りにくさ」を課題視しています。
名岐道路の現在の計画は、現在の高速の終点である一宮中入口から国道沿いに北上し、東海北陸道の一宮木曽川ICまで伸ばすものです。
道路は高架4車線(片道2車線)で設計速度80km/h。中間の両郷町交差点付近に両郷町出口(下り)と常願通南入口(上り)、終点手前に高田南出口(下り)と高田西入口(上り)を設置します(出入口はいずれも仮称)。
一部方向の行き来が現在できない一宮ICは、利便性を最大限高めるため機能強化します。終点の一宮木曽川ICも、既存のICとは別に、東海北陸道と名岐道路を直結するランプを追加します。
2023年11月6日まで、これらの内容をまとめた名岐道路の都市計画案と環境影響評価(環境アセスメント)準備書の縦覧が実施されます。
その後、愛知県都市計画審議会での審議を経て、都市計画決定告示と環境影響評価書公告へと進んでいきます。
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