なぜスバルはいま「都市型SUV」を発表した? 新型「レイバック」で企業イメージ変わるか 第4のSUV投入の狙いとは
レイバックが背負う「スバルの未来」とは
一方、レイバックの投入には、都市型SUV需要に応えるという以上の意味があるようです。
あるスバル販売店関係者は次のように話します。
「2023年8月、スバルは電動化に関する方針を発表し、2028年末までに計8モデルのBEVを投入することを明らかにしました。
さらに、2030年には新車販売におけるBEV比率を50%にまで高めることも宣言しており、電動化に対する真剣さをアピールしています。
ただ、現状のスバルにBEVのイメージを持つお客様はそれほど多くはありません。
むしろ、無骨なイメージの強いスバルは、電動化とは無縁のブランドと感じていらっしゃるお客様も多いのではないかと思います。
しかし、BEVを好むお客様はどちらかと言えば都会的な人が多い印象です。
来るべき電動化の時代に向けて、そうしたお客様にもご興味を持っていただくためには、レイバックのような都市型SUVがどうしても必要でした」
これまでのスバルは「水平対向エンジン」や「シンメトリカルAWD」といった独自のパワートレインが高く評価され、いわゆる「スバリスト」と呼ばれる熱狂的なファンを多く集めてきました。
ただ、BEVでは、スバルの培ってきたパワートレイン技術をそのまま活かすことができません。
一方、近年のスバルは「アイサイト」をはじめとする先進安全運転支援システムによって、高い安全性を誇る自動車メーカーという認識も広まっています。
言うまでもなく、安全性はBEVにおいても最も重要な要素のひとつです。それにくわえて、レイバックの特徴である快適性かつ洗練された空間もクルマにとって普遍的な要素です。
つまり、レイバックはスバルにBEVの時代にも活きる新たな付加価値を与えるという重要な使命を背負っているとも言えます。
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都市型SUVのパイオニアとも言えるハリアーは、それまでアウトドア志向のユーザーに向けたモデルがほとんどであったクロスオーバーSUVというカテゴリーに対して、高級感や快適性といった新たな価値を与えたことで、一躍ヒットモデルとなりました。
「くつろいだ」「ゆったりした」という意味を持つ「LAID BACK」に由来するレイバックも、これまでにはない新たな価値を提供することができるのかに注目が集まっています。
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