高速道の「鯉のぼり」なぜ設置? 正式名称は何? 実は「ひらひら動作」が要注意のサインだった
高速道路などで見かける「鯉のぼり」のようなものは何という名前で、どのような役割があるのでしょうか。
高速で見かける「鯉のぼり」 ヒラヒラしていたら要注意?
高速道路を走行していると、道路脇に鯉のぼりのようなものが設置されているのを見かけることがあります。
この鯉のぼりはどういう名称で、どのような役割を持っているのでしょうか。
高速道路などで時々見かける緑と白の縞模様の鯉のぼりのようなものは、「吹き流し」という設備です。
NEXCO東日本は公式サイトで、以下のように説明しています。
「吹き流しは風の向きや強さを目で見て判断するためのもので、橋の上や平野部、トンネルの出口などに設置しています」
吹き流しは、その様子によっておおよその風速が確認できるようになっておいます。例えば吹き流しが真下に垂れている時は無風〜風速2m/秒程度、角度が約30度で3〜4m/秒、約45度で5m/秒ほど、水平になびいていると10m/秒以上と判断することが可能です。
また、吹き流しは標識や電光掲示板と比較して遠くからの視認性が高いことや、風の強さや風向きを直観的に認識しやすいなどの特徴があります。
そのため、トンネルの出口や橋の上などで吹き流しがなびいているのを見かけたら、横風が吹いていることを想定して運転することを意識すると良いでしょう。
気象庁によると強風は、風速10m/秒以上のやや強い風が吹く状況を指し、樹木全体や電線が揺れ始め、速いスピードで走行しているクルマが風に流されるような感覚だといいます。
クルマが横風に煽られると、ハンドルを取られてふらつき、隣の車線にはみ出したり、道路脇のガードレールなどに接触したりする危険があります。
高速道路上は一般道と比較して速度が高いため、横風に煽られてふらついた程度でも、ほかのクルマを巻き込んで大きな事故につながってしまう可能性があり危険です。
特に、吹き流しが設置されているトンネルの出口や橋の上は、それまでとは風速が急激に変化する可能性のある地点であるとも言えます。
さらに、クルマの形状によっても風による影響の受けやすさが異なります。セダンやステーションワゴンなどよりも、ワンボックスやミニバンなどのように背の高いクルマは横風に煽られやすく、軽自動車は普通車よりも車体が軽くなるため横風の影響をより受けやすい傾向があります。
そのため、自分のクルマの特徴を把握したうえで、吹き流しが真横になびいているような時は、ハンドルをしっかりと握って、速度を落としたり車間距離を取ったりなど周囲の状況に応じた対応が必要です。
また、高速道路では、強風などの気象条件にあわせて一時的に80km/hや50km/hなどの速度規制を行うことがあります。
ほかにも、橋の上は遮るものがなく風が強くなる傾向にあることから、瀬戸大橋や明石海峡大橋など橋梁部の多い本四高速では、10分間の平均風速が25m/秒を超える強風が吹くことが予測される場合に通行止めを行うといった基準を設けています。
吹き流しが大きくなびくような強風が吹いている状況では、周囲の標識や電光掲示板などを確認して、規制の状況や内容などをしっかり確認することが大切です。
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吹き流しの設置されている場所は、風速が大きく変化するなど、風の影響を受けやすい地点であることを示しています。
吹き流しが風になびく角度によって風速を確認することはもちろん、普段走行するルート上に吹き流しが設置されている場合は、その地点は風が強く吹く可能性があると日頃から意識しておくことも大切です。
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