斬新すぎる“歌舞伎顔”採用! デザインすごすぎ「3列シートミニバン」あった! マツダ「ビアンテ」は誕生が早すぎた名車なのか?
マツダにかつてラインナップされていたミディアムサイズミニバン「ビアンテ」はどのようなモデルだったのでしょうか。
斬新すぎる「歌舞伎顔」採用 広さはトップレベルだった
現在、マツダで3列シートを装備するモデルはクロスオーバーSUV「CX-8」のみとなっています。このCX-8も2023年内に生産を終了する予定です。
いっぽうで、かつてマツダはトヨタ「ノア/ヴォクシー」などと競合する背の高い箱型のミディアムサイズミニバン「ビアンテ」も展開していました。
ビアンテは、2008年5月に発表されたミディアムサイズミニバンで、3列シートの2リッタークラスミニバンにおいてクラス最大の室内空間容量を誇ることや、独特なスタイリングが特徴です。
特筆すべきはそのデザインで、「スペースモティベーター(モティベート:「その気にさせる」、「刺激する」)」をコンセプトとし、歌舞伎の隈取をイメージした独特なフロントフェイスを持ちます。
フロントはアッパーグリル中央からサイドウインドウまで連続するデザインの鋭いヘッドライトに大きなロアグリル、当時のマツダブランドの共通デザイン「5ポイントグリル」を配し、躍動感のあるものとなっています。
サイドは大きな三角窓や前後のキャラクターラインなどがスポーティさを表現。リアのキャラクターラインはクリアデザインのテールランプ・テールガーニッシュと繋がった形状となっており、現在のトレンドに通ずる一文字デザインを採用しています。
インテリアは曲線を多用したもので、インパネ上部には幅広のメーターをセンターに配置。2列目・3列目と後席に向かって徐々に高くなるレイアウトを採用したことで、大きなサイドウインドウと相まって、広々とした視界を実現しています。
室内長は前後2990mm×幅1545mm×高さ1350mmで当時はクラストップレベルの広さを誇っているほか、両側スライドドアの開口幅もクラストップレベルの780mmでした。
パワートレインは直列4気筒の2リッターエンジンと2.3リッターエンジンを搭載し、駆動方式はFFと4WDを用意。トランスミッションは5速AT(のちに6速)または4速AT(4WD)を組み合わせます。
登場後は幾度かの改良を実施し、内外装にメッキ加飾やヘアライン仕上げのパネルを装備する「グランツ」を設定するなど、上級志向のグレードを設定しましたが、販売面では苦戦。
2008年時点ではデザインを先取りしたような独特なものだったことや、ノア/ヴォクシー、日産「セレナ」、ホンダ「ステップワゴン」の牙城を崩すことができず、2018年に販売終了しました。
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そのほか、マツダには両側スライドドアミニバン「プレマシー」や「MPV」がありましたが、主要ラインナップをSUVに移行したことで、いずれのモデルも販売を終了しています。
現在残っている3列シートモデルがCX-8ですが、こちらも2023年内に生産を終了し、新たにフラッグシップSUVとなる後継車「CX-80」が登場します。
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