実は“日本一売れてる”!? トヨタ「ノア/ヴォクシー」なぜ“最強コスパ”? ライバルを寄せ付けない“理由”とは
近年の新車登録台数トップ常連といえば、普通車ではトヨタ「ヤリス」シリーズ、軽自動車では「N-BOX」です。しかし、少し見方を変えると、実質的にそれらよりも売れているクルマがあります。それがトヨタ「ノア/ヴォクシー」です。今回はそんなノア/ヴォクシーの魅力は何なのか、解説します。
実質的に“日本一売れてるクルマ”とは
突然ですが、この6月にもっとも売れた(受注ではなく登録されてユーザーの手に渡った)新車の車種をご存じでしょうか。
新車登録台数の集計をしている日本自動車販売協会連合会(自販連)のデータを見ると、2023年6月に登録台数でトップに輝いたのはトヨタ「ヤリス」。1万7710台が販売されました。
ちなみにヤリスは2022年12月にわずか10台の差で身内の「カローラ」に首位を奪われたことを除けば、2022年5月以降はトップが定位置となっています。ただしヤリスの販売台数には5ドアハッチバックの「ヤリス」のほか、3ドアの「GRヤリス」とSUVの「ヤリスクロス」も含まれたものです。
なかには「真のナンバーワンはホンダ『N-BOX』ではないか?」と考える人もいるでしょう。
同車は軽自動車販売トップの常連であり、タイミングによっては全乗用車販売のナンバーワンとなることもあります。
しかし2023年6月の届け出台数は1万6040台とヤリスには届きませんでした(ただし、もし「ヤリスハッチバック」と「ヤリスクロス」を分けてカウントしていたらN-BOXのほうが多いカウントとなります)。
さて、ここからが本題です。
実は、少し見方を変えると、実質的にそれらよりも売れているクルマがあることに気が付きます。
それはトヨタのミディアムサイズミニバン「ノア」と「ヴォクシー」。6月の登録台数はそれぞれ1万31台と8739台で、単独ではヤリスをはじめ「カローラ」「シエンタ」「プリウス」などに届いていません。
しかしその2車種は同じボディを使う兄弟車であり、実質的には仕様違いながら同一のモデル。「ひとつのボディ」としてカウントすると1万8770台となり、それはヤリスシリーズ(3のボディの合計)やN-BOXを上回るもの。事実上、国内で最も売れた「車体」なのです。
実はこの傾向は6月だけでなく5月から続くもので、また2023年1月から6月の累計でも2車種を合計すれば首位となりました。
ノア/ヴォクシーはたくさんの注文を受け、多くの納車待ちが発生していることで知られています。そんななか、半導体など部品不足で生産台数に制約を受けていたトヨタの生産体制の回復基調が鮮明になったことで、生産台数が急拡大していると考えられます。
では、そんな人気ナンバーワン“ボディ”となっているノアとヴォクシーの魅力はどこにあるのでしょう。
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