トヨタが2つの新型「ランクル」を世界初公開! 9年ぶり復活&14年ぶり刷新で何が違う? プラドでも300系でも無い「70系&250系」とは

え…? 「プラド後継」ではない? 新たな「ランクル250」とは

 一方でライトデューティーについては、世代の進化を追うごとに高級・豪華な路線にシフトする傾向にありました。

 その傾向に対して商品の最終責任者である豊田章男社長(当時)は「ランクルは人々の生活、地域社会を支えるためのクルマであるべきで、より多くの人の生活を支えるライトデューティーモデルはお客様が求める本来の姿に戻す必要がある」と語ったと言います。

 これを受けて開発陣は「The Land Cruiser : 質実剛健を追求し、お客様の生活と実用を支え、お客様に信頼されるクルマ」という、ランクルの原点に回帰する開発コンセプトを定めました。

 そしてランクルを作り直すというテーマの元で開発を進めてきたようで、チーフエンジニアである森津圭太さんは次のように語っています。

「250系はテーマが『原点回帰』ということもある他、300系よりも実用モデルで、まさにランドクルーザーの『ど真ん中的なモデル』というポジションです。

 これまで開発してきた技術をさらに磨いて、ランクルの集大成的なクルマに仕上げました

 そのため日本などではプラドという名前が付いていましたが、新型では伝統の型式名を付ける形で250系となりました」

2つの顔を持つ新型「ランドクルーザー250」
2つの顔を持つ新型「ランドクルーザー250」

 また前出のサイモン・ハンフリーズ氏は次のように話しています。

「ランクルらしさを『継承』し続けるのが70だとしたら…。フラッグシップの300は、ブランドの『象徴』と言えるでしょう。

 そしてその2つの中間、ランクルのど真ん中にあるべきものとなる『コア・モデル』が250です。

 新たなコア・モデルの開発でランクルのあらゆる側面を見つめ直す。そして、この時代にランクルの価値を体現するため、イチから、いや、ゼロから再設計したのです」

※ ※ ※

 日本では「ランドクルーザープラド(150系)」の後継モデルとして登場した印象を持つ人もいるかもしれませんが、ゼロから再結成したランクル250は、まさに現代に合わせて進化した新世代ランドクルーザーと言えるのかもしれません。

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