えっ…! ウィンカーが「赤く光ってる」!? 謎の「2色点灯」テールランプに驚き! 「オレンジ無し」のリアコンビランプは「どう光る」のか
リアコンビランプは時代のトレンドとともに進化し続けている
テールランプ(リアコンビネーションランプ)は、後続車に自車を見せる重要な部分であり、自動車デザインの上でも印象的な部分です。
自動車メーカーもランプの形状や光り方などを常に研究しており、マイナーチェンジなどでも細部のデザインを変更することがよく見られます。
1990年代後半には、ヘッドライトのデザインと合わせるカタチで、反射板の効果でキラキラ感を出した「マルチリフレクター」式が流行りました。
テールランプとストップランプについては、2000年代前半頃から、低電力消費量ながらより明るく点灯できるようになった「LED」タイプが採用されます。
当初のLEDは粒状にしか点灯できませんでしたが、導光技術の向上などによって、明暗の演出が可能になっていきます。
そして2010年代後半から、橙色部分が内側から外側に向かって順次点灯を開始しては消灯する、「シーケンシャルフラッシャーランプ」が流行しました。
一方で、LEDフラッシャーを電球の様にゆっくり点滅させている車種もあります。
このように、リアコンビネーションランプのデザインには色々な流行がありました。
しかし交通安全にかかわる重要な部品ですから、明るさや色、作動の方法は法令で定められています。
法令が情勢に合わせて改正される中でも、大きな変更として挙げられるのは、1970年代初頭実施の「フラッシャーランプ橙色化」です。
この改正以前のクルマは、フラッシャーランプ(ウィンカーやハザードランプ)はテールランプと兼用することも可能でしたので、フラッシャーランプはテールランプの赤い部分を点滅させているクルマもありました。
法改正は1971年以降の新型車から適用され、すでに発売されているクルマもマイナーチェンジの時期にフラッシャーを橙色に変更しました。
例えば日産「スカイライン」では、1968年発売の“ハコスカ”ことC10系(3代目)スカイラインの場合、モデル末期の1972年式でもフラッシャーはテールランプ兼用でした。
しかし1972年にモデルチェンジした“ケンメリ”“ヨンメリ”ことC110系(4代目)スカイラインでは、橙色のフラッシャーを採用しています。
一方、1970年発売のトヨタ「セリカ」(初代)は、当初フラッシャーとテールランプが兼用のいわゆるワンテールでした。
それが1972年のマイナーチェンジでフラッシャーを橙色に変更し、赤い部分から独立させています。
リアコンビネーションランプの構成は、このように1970年代初頭のフルモデルチェンジやマイナーチェンジの時期に変更されており、車種分類の歴史上でも大きなポイントになっています。
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