スバルに軽じゃない「トラック」あった! しかも「荷台に座席」!? 日本じゃ売ってなかった「BRAT(ブラット)」とは
ブラッド後継車は4ドアタイプに進化したクロスオーバーモデルに
ブラットの北米での販売は1987年をもって終了となりますが、欧州やアジア、オセアニア地域などには継続して輸出がなされ、90年代まで販売が続けられました。
しかし残念ながら、最後までブラットが日本市場へ正規導入されることはありませんでした。
その後、しばらくスバルのピックアップトラックはラインナップから消えたままとなっていましたが、2002年1月に開催された北米国際自動車ショーで「BAJA(バハ)」と名付けられた新たなピックアップトラックを発表します。
このモデルは、新たに「レガシィランカスター」(輸出名「アウトバック」)がベースとなりました。
レガシィランカスターのクロスオーバーSUVテイストが生かされ、アウトドアシーンが似合うオシャレさが特徴です。
2ドアピックアップだったブラットとは異なり4ドアとなっており、リアシートを倒してトランク(荷台)スルーにして長尺物を積載できるようになっているなど、見た目以上に使い勝手の優れたモデルに進化していました。
搭載されるエンジンは、ランカスターにも搭載されていた2.5リッター水平対向4気筒エンジン。
2004年モデルからは自然吸気タイプだけでなくターボモデルも追加となり、スバルのアイデンティティであるAWDと合わせて高い動力性能も兼ね備えていました。
なおこのバハは、アメリカインディアナ州にあるスバル・オブ・インディアナ・オートモーティブで生産されており、2006年4月に生産終了されるまでにおよそ3万台がリリースされています。
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現在のスバルは北米市場でも「選択と集中」を実施しているようで、「クロストレック」やアウトバック、海外専売車の「アセント」などSUVタイプの車両に注力しています。
しかしクロスオーバータイプのクルマの人気が高まっている今、再び乗用車派生のピックアップトラックが登場しても面白いかもしれません。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
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