コンセプトモデルに対する反響の大きさから市販化が決定

　日産は、2022年1月に公開した車中泊のコンセプトカー「キャラバン マイルーム コンセプト」について、市販化の要望が多く寄せられたことを受け、これをもとにした新型車「キャラバン マイルーム」を2023年度中に市販化すると発表しました。
　
　キャラバン マイルームは、「クルマの内装感」を徹底排除した「お部屋」のようなクルマだといいます。

　キャラバン マイルーム コンセプトは、2022年1月開催のカスタムカーイベント「東京オートサロン2022」で初公開したコンセプトカーです。

　日産ではキャラバン マイルーム コンセプト発表時、次のように説明しています。

「自分のお気に入りの部屋ごと自然の中に持ち込んでリラックスできるというコンセプトのもと、さまざまな憩いのスタイルを楽しめるクルマとして開発しました」

　4ナンバー枠の限られたサイズのなかで広大な荷室を有する商用ワンボックスバンのキャラバンをベースに、その空間を「部屋」として活用したモデルです。

　木目を基調とした室内には、壁に作り付けのモダンな棚やテーブルが備わり、天井の間接照明が落ち着いた雰囲気を高めるなど、徹底的に「クルマ」感を排除したオシャレな空間へとトータルコーディネイトされています。

　シートもリビングのソファ風で、クルマの座席とは思えないほどの仕上がりです。

　前後に向きを変えられるほか、フラットにしてベッドにすることもできるなど、機能性の高さも特徴となっています。

　旅先で部屋のようにくつろいだり、気ままな車中泊を楽しむのにも最適な仕上がりといえます。

　東京オートサロン2022以降も、日産はキャンピングカーイベントなど各種展示会でキャラバン マイルーム コンセプトを出展しながら、来場者などの反響を集めた結果、市販化を決定したといいます。

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　2023年5月末に日産が発表したのは、市販化が2023年度中に行われるということと、内外装のごく一部をアップで映した数点の画像の公開のみでした。

　日産では新型キャラバン マイルームの市販化に際し、限りなくコンセプトカーに近いスタイルを維持するよう努めたといいます。

　ユーザーが求める「日常の延長線上で居心地の良さ」に向け、木目をふんだんに使うことで「クルマの内装感」を徹底的に排除し、シンプルでミニマルな「デザイナーズホテルのような洗練されたおもむきを実現した」と説明しています。

　いっぽうでユーザーからの声を反映し、機能面の使いやすさを向上させたとも話します。

　その後2023年7月現在、キャラバン マイルーム市販仕様の詳細な情報については、まだ明らかにされていません。

　コンセプトモデルで支持を集めた要素をどこまで盛り込むことができるのか、今後の情報公開が注目されます。