夏の「炎天下で洗車」は危険がいっぱい!? ならば涼しい夜に洗車したらどう?「夜洗車」ならではの注意点は?

炎天下での洗車は、気温が高いなかの作業で熱中症の危険性があるだけでなく、クルマのボディがすぐに乾いてしまうなど、デメリットがあります。では、夜に洗車するのはどうなのでしょうか。「夜の洗車」ならではの注意点もいくつかあるようです。

「夜洗車」って意外とアリなんじゃ!?

 真夏の強い日差しの下でクルマを洗うと、熱くなったボディがすぐに乾いてしまったり、残った水滴がウォータースポットとなって塗装面を傷める恐れがあるほか、熱中症の危険もあるなどデメリットが多いといいます。
 
 そのため夏の洗車は早朝や夕方など直射日光が弱まった時間帯がベストとされていますが、そう都合良く時間を作れるとは限りません。
 
 それならば、時間に余裕のある「夜の洗車」もアリなのではないでしょうか。都内の洗車&コーティング専門店のスタッフS氏に聞いてみました。

炎天下の洗車がNGなら「夜洗車」してみたら?
炎天下の洗車がNGなら「夜洗車」してみたら?

「夏の夜に洗車作業をするのは、むしろ熱中症や日焼けの心配もないのでおすすめです。特に洗車の天敵とも言える『ウォータースポット(イオンデポジット)』もできにくく、洗車後に拭き取りを慌てる必要がないので、じっくり作業することができます」

 意外にも、洗車専門店のスタッフも夜洗車に対して肯定派だといいます。

 夏の日中は気温も高いうえに日差しも強く、ボディ表面に残った水滴がレンズの役割を果たして塗装面を傷めたり、あっという間に乾いてしまうことから水に含まれる不純物が残留してしまうこともありますが、夜に洗車することで、そういった心配が減ることが期待できます。

「夜の洗車は直射日光がないのでクルマのボディ表面の温度も低く、火傷の心配もありません。汗はかくでしょうが、日中より作業しやすいのはメリットといえます。

 また、コーティング作業もボディ表面が冷えているほうが作業しやすいので、ムラなどに気をつけることができれば、むしろ夜作業でも良いかもしれません」(洗車&コーティング専門店 S氏)

 ボディ全体を水で洗い流してカーシャンプーで洗い、再度水で流して拭きあげると1時間はかかってしまうもの。やはりクルマにとっても人間にとっても、作業しやすい時間帯の方が良さそうです。

 夜洗車にはメリットがあることがわかりましたが、デメリットもあるといいます。それは夜ならではの「暗さ」です。

「我々のような専門業者は時間や天気に左右されないように、照明付きの室内で作業しています。

 ただそんな好条件のスペースばかりではないでしょうし、たいていのコイン洗車場などは屋外にあります。

 そして、そういった洗車場は照明が暗いので、夜だとボディの細かい部分が見えにくく、結果として拭き残しが多くなってしまうでしょう」(洗車&コーティング専門店 S氏)

 ボディ表面はうまく拭きあげたとしても、ドアのヒンジ周辺やサイドスカート、フロント&リアバンパー下部など普段でも拭きにくい場所は、やはり拭き残しが発生しやすいといいます。

 拭き残しを減らす方法はあるのでしょうか。

「もっとも良いのは、ドアを全開にしてボンネットやリアゲート(セダンならトランクリッド)も開けて拭きあげることです。

 ドアミラーやグリルの隙間など、狭い場所に水気が残ってしまうことも多いので、マイクロファイバークロスのような吸水性の高いものでしっかり水分を拭きあげることが重要です」(洗車&コーティング専門店 S氏)

 夜に洗車して完璧に拭きあげたように見えても、日中に改めて見てみると、けっこう拭き残しがあったりします。

 そんな場合は湿らしたクロスで再度拭きあげれば良いとのこと。拭き残しだけをサッとぬぐうだけなら、日中でも短時間で済むでしょう。

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