山形の新“東西軸”が工事難航 鉄道をスレスレでくぐる国道「高屋トンネル」開通時期見直し
国道47号高屋道路の高屋トンネル(仮称)について、2024年度としていた開通予定時期が見直されることになりました。
将来は新庄酒田道路の一部に
国土交通省東北地方整備局山形河川国道事務所は2023年6月21日、建設を進めている国道47号高屋道路の高屋トンネル(仮称)について、「2024年度」としていた開通見通しを見直すと発表しました。
高屋道路は、山形県戸沢村で建設が進む延長3.4kmの国道47号バイパス(自動車専用道路)です。
現道は豪雨時の通行規制区間となっているほか、最上川の谷間に面しており、土砂崩れなどによる通行止めが多発しています。そのため、緊急輸送路が確保できる災害に強い道路として整備されます。
また、将来は新庄市と酒田市を東西に結ぶ地域高規格道路「新庄酒田道路」の一部に組み込まれます。
この高屋道路の建設でネックとなっているのが、ルート西端に位置する高屋トンネルです。
このトンネルは延長329mと短い方ですが、JR陸羽西線の第2高屋トンネルの下スレスレで交差するため、列車運行の安全対策に技術的な課題が多いことから道路トンネルの工事が終わるまで鉄道は全列車が運休しています。
山形河川国道事務所によると、鉄道のトンネル内から地質調査を行った結果、地山補強の対象としている強風化岩の亀裂が当初想定より多く、より広範囲で確認されたといいます。
このため、地盤条件などの技術的な課題が多いなかで、試験施工や学識者らの助言を基に当初の補強範囲や対策の見直しを実施。
結果、残りの工程を精査すると、2024年度としていた開通予定時期の見直しが必要な状況になったということです。
新たな開通時期について同事務所は、今後のトンネル工事の進捗を踏まえて、改めて告知するとしています。
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