トヨタ「セリカ」お披露目! 28年ぶりの復活を遂げて全開走行! 4000万円かけた伝説マシンとは
いざ28年ぶりに「セリカ」が全開で走る! その印象は?
場所はドリフト愛好家にとっての聖地とも言える福島県二本松市の「エビスサーキット」。
貸切状態になった東コースでテイン新製品の減衰力コントローラ「EDFC5」の試乗体験がおこなわれるかたわら、藤本氏のST185はようやくドイツで受けたレストアの真髄をお披露目することとなりました。
藤本氏によれば、普段このST185は横浜市戸塚区にあるテイン本社に保管してあるとのこと。
定期的にエンジンをかけては本社敷地内を2速でゆっくり走る程度にとどめており、しっかりと走らせるのは実に28年ぶりのことと語りました。
ただ、レストアは施されているものの、エンジン保護のために当時と同じチューニングは施されておらず、出力が抑えられた状態でのECUセッティングがなされているとのこと。
ラリーではタイムを争う競技用の「SSモード」、そしてリエゾン区間を走るための移動用「ロードセクションモード」の2種類があるが、このST185は後者のセッティングにしてあると明かしました。
それでも、「名機」3S-GTEはとてつもないパワーとトルクを繰り出します。
筆者も実際にコ・ドライバーになりきって同乗体験が実現しましたが、競技用より30馬力ほど落とされているとは思えないほどの俊敏さをピットから出た瞬間に感じました。
コーナリングでの荷重移動や剛性感もまさに「ホンモノ」でしか成し得ないものであり、それを藤本氏本人の操縦で体感するというまたとない貴重な体験にはただただ感激するばかりでした。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。