走行中の「ハイドロプレーニング現象」どう対処すべき? やっちゃいけない「NG行為」も!? スリップ事故を防ぐ方法は

ハイドロプレーニング現象はなぜ起きる?

 ハイドロプレーニング現象の原因はいくつかあります。

 もっとも多いのはタイヤ本来の排水能力を超える降雨量のなかを走行することですが、タイヤの摩耗具合(溝の減り具合)や経年で硬化したことによるグリップ力の低下、空気圧不足、そしてスピードの出し過ぎなどが挙げられます。

雨の高速道路で「ハイドロプレーニング現象」発生しやすい
雨の高速道路で「ハイドロプレーニング現象」発生しやすい

 タイヤは消耗品といわれており、経年によって確実に劣化していくパーツです。走行距離が短く溝も十分に残っていたとしても、実際はタイヤのゴムが硬化して路面をしっかりとらえられなくなってしまうこともあります。

 またタイヤの空気圧が不足すると、タイヤがたわんで接地面積は大きくなるのですが、タイヤを路面に押し付ける接地圧が不足します。そうすると十分な排水能力が確保できなくなり、結果としてハイドロプレーニング現象が起きやすくなるのです。

 そして、こういったタイヤの状態とともに、ハイドロプレーニング現象の引き金になるのが速度です。

 時速80kmを超えると発生のリスクが高まるため、高速道路で悪天候になると「最高速度80km」に規制されますが、これはハイドロプレーニング現象が発生しにくくなる時速80km以下にまで走行速度を落とさせる目的があるといいます。

※ ※ ※

 水溜まりの深さによっては低速でもハイドロプレーニング現象が起きてしまうことがあります。

 バンパー付近まで冠水してしまったような状況では、タイヤがほぼ浮いた状態になり、コントロール不能になるのは当然のこと。事故や立往生といった危険な状況に発展する可能性もあります。

 梅雨シーズンで予測不能なゲリラ豪雨に遭遇する可能性も多いため、タイヤの点検だけでなく雨の日は速度を十分に落とし、安全運転を心がけましょう。

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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