なぜ 「空飛ぶクルマ」と呼ぶの? 見た目はドローンに近く「車」とは程遠い! 想いや歴史が関係していた命名背景とは

次世代モビリティのひとつとして注目される「空飛ぶクルマ」ですが、その形状はドローンやヘリコプターのような形状となり、一般的なクルマとは程遠いです。それでもなぜ「空飛ぶクルマ」と定義され、呼ばれているのでしょうか。

「空飛ぶクルマ」の時代がやってきた!でもそのかたちはクルマじゃない…?

 近年注目を集めている「空飛ぶクルマ」ですが、その形状は多くの人が思い描いたものとは少々異なっているようです。
 
 見た目としては、ドローンやヘリコプターのような形状のものが主流となっているにもかかわらず、なぜ「クルマ」と呼ばれているのでしょうか。

映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場した「デロリアン」は未来の技術でまさに「空飛ぶクルマ」になっていた
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 2023年6月13日、エアモビリティ事業を展開するAirXは、「空飛ぶクルマ」の試験飛行に成功したことを発表しました。
 
 同社によると、離島間の移動を目的とした実証は国内初、海上を移動する2地点間の飛行についてはアジア初とのことです。

 近未来の象徴として創作物の世界で描かれ続けてきた「空飛ぶクルマ」ですが、近年ではアメリカのベンチャー企業などを中心に開発が進められ、官民一体となって実証実験が行われるケースも増えつつあります。

 日本でも、経済産業省と国土交通省、そして関連する民間企業による「空の移動革命に向けた官民協議会」が2018年8月に発足し、「空飛ぶクルマ」の今後についての議論が行われています。

 安全性の担保や法整備など、実用化に向けて乗り越えるべきハードルは決して低くはありませんが、次世代の交通システムを担う存在として「空飛ぶクルマ」に対して大きな注目が集まっているようです

次世代の交通システムである「空飛ぶクルマ」は今後さらに注目されていく?(画像:AirX)
次世代の交通システムである「空飛ぶクルマ」は今後さらに注目されていく?(画像:AirX)

 一方、今回の実証実験で用いられた「EHang216」を見ると、多くの人がイメージする「空飛ぶクルマ」の姿とは少々異なることがわかります。

 EHang216は、2人乗りのキャビンから放射状に8本のアームが伸び、その先端に上下2枚計16枚のプロペラが備わっているなど、クルマというよりもドローンに近いルックスです。

 一般的に「クルマ」とは「自動車」の「車」を訓読みしたものであり、「車」という漢字は車輪を表しています。

 そのため、創作物のなかで描かれてきた「空飛ぶクルマ」は、地上を走るクルマに大きなプロペラが搭載されたようなものが中心でした。

 ただ、EHang216をはじめ、実際に実証実験に用いられている機体は、ドローンやヘリコプターのような形状のものがほとんどです。

 にもかかわらず、「空飛ぶクルマ」という表現は、前述の「空の移動革命に向けた官民協議会」などの場でも使用されている公的なものとなっており、専門家たちの間でも一般に用いられています。

 英語圏では、「e-VTOL(殿堂垂直離着陸機)」や「Advanced Air Mobility(AAM:先進的エアモビリティ」といった表現が主流となっているなかで、なぜ日本では「空飛ぶクルマ」という表現が用いられているのです。

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