「唯一の橋」突如通行止め、なぜ? トラブルから約3年半の現状や神戸市の対応はいかに
2023年5月現在の状況は? 神戸市に聞いてみた結果…
現在の橋の状況について神戸市建設局道路管理課の担当者は以下のように話します。
「現在のところ橋は神戸市のものではありません。また、住民同士のトラブルについても今現在は特段聞いておりません。
2022年5月に当課職員が所有者の了解のもと橋の点検をおこなった際には、橋の上にあったバリケードなどは撤去されていました。
また橋の状況に関しては、目視や叩いての点検をおこなったところ現段階で安全面の問題はないと思われます」
また、神戸市の対応については以下のように説明しています。
「橋は所有者の私有財産ですので、神戸市としては団地住民と所有者の双方の意見や意向を聞きながら、法律相談の紹介などできる支援をおこなっているところです」
※ ※ ※
この神戸市の事例のように、住民が普段利用していた橋や道路などが実は公共のものではなく個人の所有と判明し、通行料などをめぐってトラブルとなるケースは各地で発生しています。
自治体では他の地域との公平性や費用の観点から私有地などを買い取るのは困難であるケースも多いといいます。
問題を解決するためには住民と所有者の双方が納得できるまで協議するか、裁判によって権利関係を確定させるといった方法をとる必要があるといえるでしょう。
神戸市北区で発生した「唯一の橋」問題について、橋の封鎖は解かれたものの、いまだ解決には至っていないものとみられます。
私有地の通行をめぐる問題は全国でも多く発生しており、決まった解決策のない難しい問題のひとつといえます。
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