まさかの市販化! 日産の「洗練オシャ内装」ショーカーをほぼそのまま販売していた!? 3車種で連投した「英国ブランド」コラボの激レアモデルとは

カスタムカーやショーカーと同様のモデルが市販されることは多くありませんが、日産が2003年に公開したショーカーはのちに市販され、バリエーションも増えたモデルが存在します。

日産の「オシャ内装」ショーカーが市販化されていた

 モーターショーなどで出展されるカスタムカー・ショーカーのうち、実際に市販されるクルマはあまり多くありません。
 
 しかし、日産が2003年に出展したショーカーはのちに市販され、さらにバリエーションも増やしたものがあります。

オシャレな「コンラン」ブランドとコラボしたモデルが市販化されていた
オシャレな「コンラン」ブランドとコラボしたモデルが市販化されていた

 2003年10月に開催された第37回東京モーターショーでは、日産は創立70周年を迎えるとして計7台のコンセプトカーを出展しました。

 このうち、「キューブキュービック+コンラン&パートナーズ(Cube3 + Conran & Partners・以下キューブキュービックプラスコンラン)」は、コンパクトカー「キューブ」2代目モデルのホイールベースを延長し3列目を設けた「キューブキュービック」をベースとしたコンセプトカーです。

 英国ロンドン発祥のブランドでインテリア家具や小物をデザインし販売している「CONRAN(コンラン)」グループとコラボレーションしたモデルで、内外装は日産デザインによるトータルカラーコーディネーションで表現され、ボディカラーは「シャドーグレイ」、インテリアカラーは鮮烈な「DDレッド」を採用しています。

 シックなエクステリアに、鮮烈な印象を与えつつも上質さも感じさせるレッドなインテリアが目を引きます。

 日産は2002年に欧州のデザイン拠点をロンドンに集約し、ニッサン・デザイン・ヨーロッパ社を開設。

 それを機に、ロンドンを拠点に活動するコンランとの関係がはじまったと言います。

 当時の中村常務執行役員はコラボレーションのきっかけについて、「日産がインテリアデザインに力を入れはじめ、コンランのモダンで心地よいインテリアに注目していた一方で、コンランはキューブのユニークなデザインを評価していた。お互いに共鳴するものがあった」と説明しています。

 このキューブキュービックプラスコンランは、そのままの名称で東京モーターショーの翌年2004年に市販化されることとなります。

 ベーシックグレードの「SX」をベースに、内外装にコンランのデザインセンスを汲んだショコラカラーと、シート表皮に上質なスエード調のレッドアルカンターラを採用したことに加えて、「プラズマクラスターイオンRエアコン」、フロントフォグランプ、オートライトシステムなどを標準装備とし、プレミアム性を高めています。

 なお、このプラスコンランの市販モデルは、3列シート車のキューブキュービックに加えて通常のキューブにも設定されました。当時は上質なインテリアが人気を左右するトレンドとなっていたこともあり、発売後わずか2週間で生産予定の1000台を売り切ってしまう人気ぶりでした。

 そして、2006年にはキューブに加え、コンパクトカー「マーチ」3代目モデル、ミドルサイズミニバン「ラフェスタ」の3車種にコンランの世界観を凝縮したプラスコンランを限定発売しています。

 いずれのモデルともに、ショコラのエクステリアカラーとレッド/ブラックのインテリアカラーを設定。

 マーチにはボヘミアンスタイルがテーマの花柄シート地を採用したほか、ラフェスタの特徴でもある大開口部のガラスルーフに装備される電動シェードにはアクセントストライプをあしらうなど、上質感と楽しさをプラスしています。

 2004年のプラスコンランは1000台限定でしたが、2006年では3ヶ月の期間限定で発売されました。

 現在はコンパクトカーであっても内装素材にこだわりを持つモデルや、シックなカラーコーディネートを設定しているモデルは少なくありませんが、当時としては他に例をみないブランドとのコラボモデル、かつ元々はショーカーとしてデビューしていたという背景を持つことなどから、斬新なモデルだと言えます。

 2023年5月現在、中古車情報ではラフェスタプラスコンランはなく、キューブやマーチも各1、2台程度となっており、今や「レアモデル」化しているといっても過言ではありません。

日産・キューブ のカタログ情報を見る

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