「24時間に挑む!」 GR86&BRZは「2023年モデル」と呼びたくなる進化!? S耐久テストの様子とは
富士24時間レースでは…タイヤの銘柄が変更に
スーパー耐久の2023年シリーズでは、ハンコックタイヤが使用されています。
しかし、2023年3月12日に発生した韓国のハンコックタイヤ大田工場の大規模火災の影響で、レース用タイヤの供給が不可能な状態になりました。
そこで緊急対応として2024年シリーズから公式タイヤサプライヤーに決定していたブリヂストンが今回の富士24時間から供給を行なう事が決まりまっています。
ちなみに上位クラスにはスリックタイヤが供給されますが、ST-4/5の2クラスはスリックタイヤの供給が可能になるまでポテンザの市販ラジアルタイヤ(ST-4はRE-12D、ST-5はRE-71RS)を供給。
GR86 CNF concept/BRZ CNF ConceptはST-4クラスと速さが近い事からRE-12Dを使用します。
ちなみにGR86 CNF conceptは1分54秒395、BRZ CNF conceptは1分56秒499と、2022年の富士24時間レースの予選タイムを上回るタイムを記録。
もちろん、マシンの熟成度が異なるため一概には言えませんが、どちらも相性は良いのはもちろん、懐が深いマシンに仕上がっている証拠とも言えるでしょう。
双方のドライバー達からも「普通に走れます」、「言われなければスリックのような感覚」と評価も高かったです。
最後に「富士24時間に向けて」を語ってもらいました。まずは藤原氏です。
「今回のテストを通じて、狙い通りだった部分もある一方で新たな課題も……。
ただ、方向性としては間違っていないと思っています。24時間まで時間はあまりありませんが、やれる範囲でアップデートを行なって挑みます。
2022年は悔しい想いをしているので、信頼性は絶対ですね」
そして、本井監督です。
「進むべき道は明確になりましたが、想定外のトラブルも起きたので、そう簡単じゃないな……と。
そういう意味では、まだ山の途中にいる感じです。この結果を持ち帰り、24時間に向けて信頼性が高く、乗りやすいクルマに仕上げてきます」
※ ※ ※
2022年の富士24時間は2台ともトラブル続きで満身創痍での完走でしたが、2回目の挑戦となる2023年は24時間ノントラブルでの“ガチンコ勝負”を期待したい所です。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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