ガソスタで「水抜き剤入れますか?」もう聞かれない? 給油時の定番セリフが聞かれなくなったワケとは

最近のクルマなら水抜き剤は不要?販売減の要因にセルフスタンドの影響も

 また、こうした水抜き剤減少の理由のひとつには、セルフ式スタンドの普及が進んでいるといった背景も考えられます。

 日本エネルギー経済研究所の調査によると、2022年3月末時点で、全国にセルフ式スタンドは1万608か所あり、2021年3月末に比べると141か所多くなっています。

 こうしたガソリンスタンドのセルフ化は全国で年々続いており、現在のセルフ化率は 37.3%に達しています。県別にみると、神奈川県と埼玉県では50%以上にのぼります。

 さらに、セルフ式スタンドのみならず、多くのガソリンスタンドが用品販売よりも会員カードの加入促進に力を入れるようになりました。その結果、ドライバーが水抜き剤に接する機会はますます減っています。

給油時に外の空気がタンク内に入り込むことで水分が発生する
給油時に外の空気がタンク内に入り込むことで水分が発生する

 では、もう水抜き剤を使用する必要はないのでしょうか。

 燃料タンクについていえば、従来の金属製タンクを搭載したクルマには水抜き剤でのメンテナンスが有効で、1980年代以前のクルマの多くが該当するため、定期的に使用してタンク内の水を取り除くようにすると効果的です。

 また、金属製タンクでなくてもタンク内に入った水を抜く効果はあるため、湿気の多い梅雨、冬が終わって昼と夜の寒暖差で結露が発生する時期に使うと一定の効果は見込めます。

 なお、水抜き剤は基本的にはガソリンを入れる際に1本使用します。効果を高めたいからと何本も使ってしまうと、水抜き剤自体がエンジンに不具合を引き起こす可能性もあるため注意が必要です。

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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