タイヤに「窒素ガス充填」どんな効果ある? 空気との違いは何? メリット・デメリットとは
デメリットはどんなこと?
窒素ガス充填にはデメリットもあります。
まず挙げられるのは、充填するために専用の設備が必要となり、窒素ガス充填に追加コストが発生するということでしょう。
通常の空気圧補充は無料ですが、窒素ガス充填は、目安として1本あたり500円から600円となり、タイヤ4本で2000円から2400円程度の費用がかかります。
そして、窒素は空気よりは抜けにくい性質があるものの、ずっと抜けないというわけではないので定期的な充填が必要です。
なお、窒素ガスを充填したことを忘れてしまい、空気を追加充填すると、窒素の効果がなくなってしまうことから、窒素ガス充填後はタイヤバルブやサイドステップに「N2」「N2充填」などと明示し、自分だけでなくほかの人も理解できるようにしておきます。
もし間違って空気が混入した場合には、タイヤバルブのムシを一旦外して内部の空気を完全に抜き、再度窒素ガスを充填することになります。
そして空気を完全に抜き切ることからホイールバランスなどの調整作業も同時におこなう必要性もあるのですが、こういった管理が必要なことが窒素ガス充填のデメリットともいえるでしょう。
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窒素ガスは、一般的なガソリンスタンドなどでは充填できる店舗は少ないかと思いますが、カー用品販売店やカスタムカーショップ、カーディーラーなどで充填することが可能です。
窒素ガス充填のメリットとデメリットを理解したうえで、利用してみてはいかがでしょうか。
窒素ガス充填の話について、意見を述べます。私はタイヤメーカーに勤めており実験部署にいるものです。ご説明にある分子サイズの点は間違いない事実だと思いますが、錆の発生については気になさらなくていいと思います。科学的は間違ってはいないですが、これが事実なら雨天走行のほうがずっとリスクは高いです。また「窒素ガスが温度変化に対して影響を受けにくいため」と理由を説明せず唐突に書くのはいかがなものかと思います。窒素ガスを利用する一番の理由は、ボンベに充填された窒素ガスは水蒸気が含まれていない「乾いた」ガスであり、タイヤ内の温度変化で1800倍も体積膨張する水蒸気による圧力変化を防げるということです。タイヤの性能は一定の内圧で性能が確保されていますから、圧力の大きな変化は良いことではありません。また窒素ガスは高価なので、遠心分離機で空気から質量の大きな水分を除去するデバイスを高圧エアラインに装備して使用するのが一般的です。この乾燥空気であれば高速走行後の内圧変化は15%以内にとどめられますので、実用上まったく問題なしです。したがって市場で販売されている電動エアポンプなどを使って空気を充填するのは、あまりお勧めできない手法となります。この辺りを加筆していただくと一般のユーザーには分かりやすく為になる情報になると思います。