1800mm以上の荷室長を期待したい新型クラウン エステート

　2023年4月12日、トヨタは2022年7月に世界初公開していた新型「クラウン」シリーズのうち、未発売3モデルの追加情報を公開。ラージSUVの「クラウン エステート」は、2024年に発売されることが明らかになりました。
　
　新型クラウン エステートは、広い荷室と使い勝手の良さが特徴だといいますが、近年ブームとなっている車中泊などは楽しめるのでしょうか。

　2022年7月に発表された16代目クラウンは、セダンとSUVのクロスオーバーモデルとして先行発売された「クラウン クロスオーバー」を皮切りに、2023年以降「クラウン スポーツ」「クラウン セダン」「クラウン エステート」の3モデルを順次発売し、4つのラインナップでシリーズを完成させると明らかにされました。

　クラウン スポーツはミドルSUV、セダンは4ドアセダン、そして新型クラウン エステートはラージSUVです。

　発売時期に関しては、クラウン スポーツはHEV（ハイブリッド車）が2023年秋頃、PHEV（プラグインハイブリッド車）が2023年冬頃、クラウン セダンがHEV、FCEV（燃料電池車）ともに2023年秋頃と、それぞれ年内に登場予定です。

　一方新型クラウン エステートはHEVとPHEVの2タイプで、駆動方式は4WDのみ。そして発売は遅れて2024年の予定とし、詳細については明らかにされませんでした。

　トヨタでは特設サイトで、新型クラウン エステートの特色について次のように記載しています。

「洗練と余裕の大人の雰囲気を併せ持ち、後席のフルフラットデッキと共に、機能的なSUVとしてアクティブライフを楽しめるワゴンとSUVの融合」

　ここで注目したいのは「後席のフルフラットデッキ」です。

　今回公開された情報のなかにはこの荷室空間の動画もアップされており、後席を前倒しした平らな荷室空間の様子が映し出されています。

　ただし2023年4月段階では、この荷室寸法に関する情報は明らかにされていません。

　ボディサイズについては、全長4930mm×全幅1880mm×全高1620mm、ホイールベースは2850mm（開発目標値）と発表されており、新型クラウン エステートがかなりの大型車であることがわかります。

　これはトヨタの大型クロスカントリーSUV「ランドクルーザー300」（ランクル）の、全長4985mm×全幅1980mm×全高1925mm、ホイールベースは2850mmとほぼ同等です。

　なおトヨタによると、ランクル300の荷室長は最大で1865mm（セカンドシート前倒時／社内測定値）だといいます。

　数値上は、身長180cmの人でも寝ることが可能そうです。

　ただし実際にランクル300の後席を前倒しした場合、背もたれ部に大きな段差が生じてしまいます。したがってそのままの状態で車中泊することは出来ません。

　その点新型クラウン エステートなら、荷室もフルフラットです。

　ランクル300同等のボディサイズなら、荷室長も1800mmを超えることが期待され、大人2名の快適な車中泊も可能そうです。

　さらにPHEVモデルなら、走行用大容量バッテリーからコンセントを経由して給電できる機能が備わっている可能性が高く、エンジンをかけずに家電を利用したり、モバイル端末の充電などをしたりすることもできるでしょう。

　車中泊派にとっても、新型クラウン エステートの正式発表が待ち遠しいところです。