セナがくれた包帯 元F1ドライバー中嶋 悟さんが語る現役時代、そして2017年の展望
元F1ドライバーの中嶋 悟さんがデビューイヤーの裏話や、当時のチームメイトであるアイルトン・セナとの思い出、最後の鈴鹿、F1の2017年シーズンにおける展望などについて語りました。
元F1ドライバー中嶋悟さんのトークイベント開催
元F1ドライバーの中嶋 悟さんが2017年1月22日(日)、三省堂書店池袋本店(東京都豊島区)でトークイベントに臨みました。歴代F1マシンのダイキャストモデルが付属するマガジン、隔週刊『F1マシンコレクション』(デアゴスティーニ・ジャパン)の創刊を記念したものです。
その第2号には、中嶋さんが1987(昭和62)年のF1デビューイヤーにドライブした「ロータス99T」が登場。デビューイヤーについて中嶋さんは「全16戦中、よく知っているのは日本だけで、ブラジルやカナダなどのサーキットはまったく知らなかった」といいます。レース以外にも、様々な場面で不慣れゆえの苦労があったそうです。
「チームからは、サーキット、ホテルの場所と、集合時間しか知らされないのです。なので、空港に着いたらまずそれらを探すところから始めました。30年前なのでカーナビもないですから、ガイドブックと世界地図を開いて、見知らぬ街で『どこに行けばいいんだー』と。ものすごい1年でした、あっというまに終わったけれど楽しかったです」
中嶋さんのF1デビューは1987年の「第1戦ブラジルグランプリ」。このスターティンググリッドが5年間のF1生活における一番の思い出だそうで、マンセルやプロスト、ピケなど当時、第一線で活躍するドライバーたちと同じところにいるというだけで、「スタートの信号を見落としそうになるくらいうれしかった。これはすごい感動だったですね」と目を細めました。