最初は「セリカ」の仲間だった!? トヨタ「カムリ」2023年末に国内生産終了へ 40年以上続いた複雑な歴史とは

グローバルモデルとして発展を遂げた「カムリ」

 2001年9月に登場した6代目モデルでは、再び海外仕様と共通のボディを持ったモデルとして再出発。日本仕様は2.4リッター 直列4気筒エンジンのみのラインナップとなっていましたが、ゆとりある室内空間など、ワイドボディの恩恵を感じられる仕様となっていました。

 続く7代目は2006年1月に登場。それまではどちらかというと保守的なイメージの強かったカムリですが、この世代からはスタイリッシュなデザインとなり、スポーティな雰囲気も感じられるものへと一新されています。

 日本仕様は引き続き2.4リッターエンジンのみとなっていましたが、海外ではV型6気筒 3.5リッターやハイブリッドモデルなども設定されていたのは、さすがはワールドワイドなモデルといったところでしょうか。

100以上の国・地域で販売されるグローバルモデルへ成長した現行(9代目/セリカ カムリを含めると10代目)「カムリ」ながら、国内では生産終了に
100以上の国・地域で販売されるグローバルモデルへ成長した現行(9代目/セリカ カムリを含めると10代目)「カムリ」ながら、国内では生産終了に

 2011年6月に8代目が登場したカムリは、先代から一転してハイブリッド専用車に生まれ変わり、パワートレインは新開発の2.5リッターミラーサイクルエンジンにTHS(トヨタハイブリッドシステム)IIを組み合わせたもの。燃費はJC08モードで23.4km/Lとなっており、3リッタークラスの出力とコンパクトカー並みの燃費性能を両立したモデルとなりました。

 2014年9月にはマイナーチェンジを実施し、エクステリアデザインを大幅に変更。よりアグレッシブなスタイルとして、ユーザーの若返りを狙っていたようです。

 そして現行型となる9代目モデルは2017年7月に登場。このモデルはトヨタの新たなクルマづくりの指標である「TNGA」をカムリとしてフル投入した初の車両となっており、エンジンやプラットフォームから内外装のデザインに至るまですべてが一新された1台となっていました。

 この時点でカムリは世界10か所の工場で生産され、100以上の国や地域で販売されるグローバルモデルへと成長し、2017年時点の累計販売台数は1800万台以上を記録しています。

 なかでも米国では、2002年から15年連続で乗用車販売台数No.1を獲得する最重要モデルとなっていました。

 2018年8月の一部改良では、日本仕様のカムリとしては久々のスポーティグレードとなる「WS」を追加。このモデルは交通系取締用の覆面パトカーとして採用されたことでも話題となった仕様でした。

※ ※ ※

 このように、セリカ・カムリの時代からカウントすれば10世代、43年にも渡る歴史を誇るグローバルモデルのカムリ。

 残念ながら、セダンに人気がない日本での販売は終了してしまいますが、米国をはじめ海外ではまだまだ高い人気を誇っており、次期型の開発が進んでいるとの噂も海外サイトなどで報じられているようです。

 もしかしたら次世代のカムリが、再び日本国内で復活する可能性もゼロではないかもしれません。

トヨタ・カムリ のカタログ情報を見る

【画像】最初は「セリカ」!? 複雑な歴史をたどる歴代トヨタ「カムリ」を写真で見る(32枚)

トヨタが提案する救急車発見技術がスゴすぎる!

画像ギャラリー

Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

1 2

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

1件のコメント

  1. カリーナとの関係にはふれるべきでは?シャルマンの画像が入っているのはなぜ??

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー